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血税投じたデータにタダ乗り? アマゾンが国会図書館使って電子書籍販売

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■Amazonが、国会図書館のデータを利用して電子書籍を販売

 Amazon.co.jpは2014年10月29日、著作権の保護期間が満了した日本の作品についてkindle版での発売を開始した。今回発売するのは、国立国会図書館が所蔵しデジタル化した「近代デジタルライブラリー」の一部で、Amazon.co.jpでは、これらのデータを電子書籍のkindleストアで、「kindleアーカイブ」として1冊100円で販売している。現時点のラインナップは日本の古典が中心で、『羅生門』(芥川龍之介)、『東海道五十三次図絵』(安藤広重)、『好色一代男』(井原西鶴)など。2014年内に1000冊以上を配信する予定という。

 これらの書籍は、元々は著作権保護期間が過ぎている作品を国立国会図書館が原本をスキャンしてデジタル化し「近代デジタルライブラリー」として公開しているもので、Amazonではそれをkindle用に転用して発売したものだ。

一見すると、手に入りにくくなったコンテンツを安く販売し流通させるのは、一般読者の利便性、電子書籍業界を活性化させる試みとしても、問題は無いように見える。ただ、実は状況はそう単純ではない。

■そもそも国立国会図書館の「近代デジタルライブラリー」とは何か?

「近代デジタルライブラリー」とは、国立国会図書館が行っている収蔵作品の電子化プロジェクトの結果できたもので、「明治期刊行図書の著作権保護期間の満了を確認できた資料」「著作権者の許諾を得られた資料」からデジタル化を行ったものである。データのデジタル化費用は、平成22/23年度の国会で137億円の予算がつけられ、順次電子化が進行中。現在は図書が35万点、雑誌が8000点を数える規模となっている。

 つまり国の事業として、膨大な電子化コスト(=税金)を使って点数を増やし続けている巨大な電子ライブラリーである。これらのデータは、基本的には国民は自由に利用できるため、これを利用して商品に仕立て、販売することは法律的には違法ではない。

 しかしである。


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