暑い夏はアジア料理で乗り切る!(撮影/室橋裕和)
暑い夏はアジア料理で乗り切る!(撮影/室橋裕和)
ガパオガイ(撮影/室橋裕和)
ガパオガイ(撮影/室橋裕和)
生春巻き(撮影/室橋裕和)
生春巻き(撮影/室橋裕和)
チムチュム(撮影/室橋裕和)
チムチュム(撮影/室橋裕和)
肉骨茶(バクテー) (撮影/室橋裕和)
肉骨茶(バクテー) (撮影/室橋裕和)
ラープ(撮影/室橋裕和)
ラープ(撮影/室橋裕和)

 暦の上では秋でも、日本はまだまだ夏真っ盛り。今年も強烈に暑いですね。食欲も減退しがちですが、暑さに負けないためにも、しっかり食べたいもの。ハーブやスパイスたっぷりの熱帯メシなどいかがでしょう。

 いつの間にやら日本人の外食の一ジャンルに浸透したアジア料理の数々。いまでは現地の人がうなるほどの多彩なメニューと本格的な味つけのものが、日本にいながら食べられるんです。

 アジア料理によく使われているのが、パクチーやバジル、レモングラスといったハーブ類。食欲増進効果のほか、消化を助ける作用、身体を冷ます作用などがあり、熱帯の国で好んで食べられているのは、ちゃんと理由があるんですね。また抗菌・殺菌作用があるので、食中毒予防にも効果あり。暑さの中で体調管理できる食材なのです。

 夏バテ防止にぴったりなアジア料理の中でも、日本人の味覚にもよく合う人気メニューを紹介しましょう。

◯ガパオガイ(タイ)

 いまやコンビニのレトルトメニューのラインナップにも登場している鶏肉のバジル炒めご飯。日本では「ガパオご飯」とも呼ばれていますね。本場タイでも定番のランチです。ジューシーな鶏肉と、ホーリーバジルのさわやかな風味が相性ぴったり。ナンプラーと赤唐辛子のスパイシーさに食欲がわいてきます。目玉焼き(タイ語ではカイダーオ)を乗せて、わしわしいただけば、夏バテも吹っ飛ぶはず!

◯生春巻き(ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ)

 お米からつくったライスペーパーで、エビやレタス、人参、ミント、パクチー、バジル、ニラなどを巻いて食べる生春巻き。生春巻きといえばベトナムのイメージが強いですが、実はカンボジアやラオス、タイのインドシナ諸国でも幅広く食べられています。低カロリーでお腹にたまり、野菜もたっぷり取れるので、ダイエットにもぴったりのメニューです!

◯チムチュム(タイ)

 タイのスープ料理というと、トムヤムクンやタイスキが有名ですが、最近はこのチムチュムが人気急上昇中。ハーブをふんだんに使ったヘルシー鍋です。レモングラスやパクチーの根、コブミカンの葉などさまざまなハーブから出汁をとったスープで、白菜や空芯菜、春雨、お肉や海鮮を煮込みます。とってもさわやかで、すっきりした風味です。夏場こそ鍋。汗をガンガンかいてデトックスしましょう。

◯肉骨茶(バクテー)(シンガポール、マレーシア)

 マレー半島に移住してきた華僑の間で広がったものです。「茶」という漢字が当てられていますがスープ料理。シナモンやクローブ、八角といった漢方のほか、ハーブで豚肉や野菜、きのこを煮込んでいて、薬膳料理ともいえるでしょう。スープは滋味たっぷりで本当に深い味。ビタミンいっぱい豚のスペアリブや内臓は疲労回復に効果あり。現地ではヘルシーなスタミナ食として人気です。

◯ラープ(タイ、ラオス)

 ハーブたっぷりお肉のサラダ、ラープは、タイ東北部やラオスでは家庭での定番メニュー。ナンプラーやライムで味つけられて、どっさりのミント、エシャロット、タイのショウガ、そして唐辛子などと和えます。具はあっさり鶏肉、濃厚ねっとり鴨肉などさまざま。隠し味には煎ったお米が混ぜられています。このラープとカオニャオ(モチ米)の相性は最高。ちなみに、あのプリッツのラープ味はタイ限定発売、定番のお土産になっています。

 暑い時には暑い国の知恵を生かした料理がいちばん。食べればおなかから元気が出てきます。厳しい猛暑を、ハーブの力で乗り切りましょう!