スタジアム「アレーナ・ダス・ドゥナス」。ドゥナスはナタールの象徴である砂丘を意味する(撮影/竹田聡一郎)
スタジアム「アレーナ・ダス・ドゥナス」。ドゥナスはナタールの象徴である砂丘を意味する(撮影/竹田聡一郎)
スタジアム自体は完成しているが、まだ工事中の箇所もちらほら。幹線道路を渡る橋なども、6月5日時点で未完成だった(撮影/竹田聡一郎)
スタジアム自体は完成しているが、まだ工事中の箇所もちらほら。幹線道路を渡る橋なども、6月5日時点で未完成だった(撮影/竹田聡一郎)
ポンテ・ネグラの海岸。スタジアムからバスで10分ほど(撮影/竹田聡一郎)
ポンテ・ネグラの海岸。スタジアムからバスで10分ほど(撮影/竹田聡一郎)
ポンテ・ネグラの海岸にはレストランが豊富にあり、安心して観光を楽しめる(撮影/竹田聡一郎)
ポンテ・ネグラの海岸にはレストランが豊富にあり、安心して観光を楽しめる(撮影/竹田聡一郎)
中には「いらっしゃい」という日本語を掲げた店も。土産物屋のおばさんに日本語として「じぇじぇじぇ」を教えてみた(撮影/竹田聡一郎)
中には「いらっしゃい」という日本語を掲げた店も。土産物屋のおばさんに日本語として「じぇじぇじぇ」を教えてみた(撮影/竹田聡一郎)
赤土の大地にぽつんとある新空港。セントロからは離れていて、タクシーで80~100レアルほどかかる(撮影/竹田聡一郎)
赤土の大地にぽつんとある新空港。セントロからは離れていて、タクシーで80~100レアルほどかかる(撮影/竹田聡一郎)

 多くの識者が「第2戦がカギになる」とコメントする第2戦の地はナタール。レシフェから300キロ北上した海沿いの都市だ。

 レシフェと同様、基本的にはリゾート地だが、リゾート色はさらに濃い印象を受ける。レシフェの場合、セントロやホテルの密集するビーチからスタジアムが離れていたが、ナタールのアレーナ・ダス・ドゥナス(直訳すると砂丘のスタジアム)はセントロとリゾートホテルが密集するポンタ・ネグラのちょうど中間、幹線道路沿いに建設された。ひっきりなしにバスやタクシーが走っているし、アクセスは今回の日本戦がある3都市の中でもっともいいと言える。

 また、空港で各種のインフォメーションが配布されており、これらが観戦の助けになってくれる。ワールドカップ用の英語とスペイン語で書かれたゲーム当日のアクセス、試合終了2時間後の周辺道路は封鎖区域、スタジアム最寄りのタクシー乗り場の案内等だ。

 滞在についても、おそらく日本人サポーターの多くはポンテ・ネグラに宿泊予定だと思うが、このエリアは絶えず警察が巡回してくれているし、適当なレートの両替店もある。ここから名物である砂丘をバギーで駆るバギードライブやラクダツアーも手配できるし、ビーチではサーフィン、スタンドアップパドル、ビーチサッカーなどが楽しめる。名物の「Caranguejo」(蟹)がメニューに並ぶレストランもある。ワールドカップ観戦客を狙った強盗などには十分、気をつける必要はあるが、3都市を巡るサポーターなら「ナタウがいちばん過ごしやすかった」と言う可能性が高いのではないだろうか(もちろん試合結果は別として)。

 スタジアムはそれ自体は完成していても、今回のワールドカップのすべての会場がそうであるように周辺インフラは未完成のままだ。当初予定では4月に開港予定だったサンゴンサーロ・ド・アマランテ新空港は「南米最大級のHUBに」という売り込みだったが、当然のように工期が延び「W杯に間に合わないのでは」と危惧されてきた。4月の後半になって「5月末日にオープンします」と発表があったが、結局、第一便が到着したのは6月に入ってからだった。
 
 今回現地取材に当たって、6月6日にTAM航空の「ナタール―ブラジリア―クイアバ」というチケットを予約していたのだが、前日になって新空港出発の新しいEチケットが送られてくるという始末。実際、新空港に向かう道路は未整備未舗装の場所が多く、空港設備も半分ほどしか使用されていなかった。

 今回、前もってナタール発のエアチケットを手配していた人は、おそらくアウグスト・セヴェーロ旧空港発着となっているので、新しいEチケットが送られてきていないか(迷惑メールフォルダに入っていて確認できなかったというトラブルがもう既に起きている)、きていなければ航空会社への問い合わせが必須である。

 タクシーの運転手もまだ知らない人が多いようなので、「aeroporto」(空港)だけではなく、「Aeroporto Sao Goncalo do Amarante」まで言うのが確実だろう。

 良くも悪くもザックジャパンの命運を決める第2戦。試合開始前後にこの地域特有のシャワー(雨)が降る可能性もあるので、気になる方は雨具のご用意もしてスタジアムで熱いニッポンコールを。