消費税の増税を受けて、節約への意識を新たにした人も多いはず。一方で、消費の大きな部分を担うシニア層には、興味深いデータもある。

 シニア向け宿泊予約サービスを提供する株式会社ゆこゆこが、同サービスを利用する会員に消費行動に関する調査を実施。普段の買い物のシーンで増税の影響を感じるかという質問に対して、「とても影響を感じる」「やや影響を感じる」が合わせて78.8%となり、約8割が影響を感じていることが分かった。

 中でも、増税後に節約意識が高まったものの第1位が、「パソコン」で78.2%。シニア世代の生活にも、IT機器は確実に浸透していることが分かる。この後は、2位に「家具・インテリア」(78.0%)、3位に「住宅・リフォーム」(77.9%)と、どちらも住環境に関するものが続いた。

 一方で、出費をさして気にしなかったものもある。増税後、「節約を意識しなかったもの」を調査したところ、第1位が「金融商品」で57.4%。これは、ある程度資産に余裕のある人ならではの回答、といったところだろうか。

 そして、この後に続く第2位が、「孫への買い物」で56.3%。やはり可愛い孫の喜ぶ顔が見られるのなら、消費増税などどこ吹く風。少子化が進行しているが、今後も子ども一人当たりに対する出費額は大きくなりそうだ。以下続いて「外食」(48.0%)、「国内旅行」(46.6%)が続いた。アンケートには「旅行や外食も、人生をエンジョイするためには多少費用がかかっても仕方ない」「高齢なので今が大事という意識があり、元気なうちに旅行にも出かけたい」といったコメントもあり、自分たちの趣味にはある程度お金をかけたいという姿勢がうかがえた。

 また、全体に見られたのが、日々のやりくりをうまくすることで消費スタイルを崩したくないという姿勢。アンケートでは

「ハレとケを区別し、普段は節約している」
「趣味などを減らしたくないので、食費など他にかかるお金を節約したい」
「食費や生活用品の購入は極力控え、旅行等はストレス発散、生活へのご褒美としてこれまで通り欠かさず続けたい」

 といったコメントが寄せられた。

 増税でフトコロが厳しくなったかと思いきや、シニアにとって「孫」や「旅行」は特別。日々の生活で節約を意識しつつも、消費行動に影響しないものがあることがわかった。

【関連リンク】
シニアの増税後の消費行動に関する調査(ゆこゆこ調べ)
http://www.yukoyuko.co.jp/release/1421/