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「ストレス解消のため」がストレスに? 高校生のネット依存傾向調査

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高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査

高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査

 ネット依存やLINEいじめなどが話題になって久しい。子どもたちはどうやってネット依存に傾いてしまうのだろうか?

 2014年5月14日、総務省から「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」の速報が公表された。

 総務省は、同年1月7~31日にかけて都立の全日制及び定時制の高等学校154校を対象に、郵送法による無記名自記式質問紙調査を実施。

 調査では、「他にやらなければならないことがあっても、まず先にソーシャルメディア(LINE、Facebookなど)やメールをチェックすることがある」など、ヤング博士による20項目のインターネット依存尺度(1998)を基に、ソーシャルメディアとその利用に即した文言を追加し、高校生向けに記述等を調整した20項目の質問をもとに、依存傾向を「高」「中」「低」に分類した。

 調査結果からは、ネット依存傾向が「高」に分類される生徒は全体の4.6%であることが分かった。また、依存傾向「中」の生徒も全体の55.2%と、高い傾向にあるようだ。

 スマートフォンが広く普及した昨今、高校生はそれで何をしているのだろうか? 

 スマートフォンを利用している生徒は全体の84.5%という結果だったが、そのうちの97.1%がソーシャルメディアを利用していると解答している。いまや、部活の時間や宿題の有無など、必要な情報をLINEのグループで教え合うことは普通のこととなってきている。連絡網の役割も果たしているソーシャルメディアは、旧来のメールなどとは異なる、新しいコミュニケーションの形といってよいだろう。

 ソーシャルメディアが活躍する場は、学校や塾、習い事など、現実のコミュニティだけではない。依存傾向が「高」と分類された生徒は、ソーシャルメディア利用の理由を「ストレス解消のため」や「現実から逃れるため」、「新たな友だちをつくるため」などと回答しており、よくやりとりする対象も「ソーシャルメディア上だけの友だち」の人数が平均して93.1人と、飛び抜けて高くなっている。

 しかし、「ストレス解消のため」と言いつつ、ソーシャルメディアを利用する際に悩んだり負担に感じたりすることがあるか、という負担感の項目について該当数が多かったのは依存傾向が「高」に分類される生徒だった。この結果から、依存傾向の高い生徒がより負担を感じているのではなく、負担を感じている生徒が依存に傾いてしまうとの読み方もできる。

 他者の目が気になる多感な時期に、既読やお気に入り、リプライの数などで人気や評価を可視化してくれるネットワーク社会は、彼ら彼女らの興味を惹かずにはいられないであろう。ただしそのネットワーク社会は、同時に彼ら彼女らを深く傷つける可能性をも内包している。

 6月には調査結果の全体が公表される予定だ。結果を踏まえ、正確な実態を把握すると同時に、大人たちは「依存するかもしれないから」と安易にスマホを取り上げる前に、なぜそこまでネットに依存していくのか、肉声で向き合って語る必要があるだろう。


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