「寿司屋で最初にマグロを頼む男は合コンでモテる」
「トイレで新聞や本を読む人は浮気をする」
「貢ぎ体質の人は斜めがけバックをよく使う」

 一見すると「なんだか都市伝説みたいな話だ、どうせ根拠はないんでしょう?」と思われるかもしれないが、実はこれは約6000人から集めたアンケートデータを元に、人の言動を統計化して分類した結果。つまり、どれもしっかりとした統計学的根拠がある内容なのだ。

 『焼き肉屋で最初にタンを注文する女は合コンでモテる!』(朝日新聞出版)には、このような思わず「え? なんで!」と突っ込みたくなるような見出しがズラリと並んでいる。著者であるディグラム・ラボ所長の木原誠太郎氏によると。

 「最近、ビッグデータなどが一部では騒がれていますが、正直『じゃあ、データってどんなもの?』『どうやって使うの?』と疑問に思っている人も多いんじゃないでしょうか。僕自身は、学生時代からずっとデータ分析に携わってきた、生粋のデータ好き(笑)。だから、昔から『もっといろんな人にデータを楽しくわかりやすく分析し、紹介したコンテンツを作りたい』と思っていたんです」

 そこで、木原氏は自身が持っているデータから、誰もが身近に共感できるような、日常に起こりうる「あるあるネタ」を70本抽出し、本書を執筆したのだという。

 「ここに掲載されているデータの多くは、どれも日常に密着しているので、あらゆる年代・性別の人にとって身近なものばかり。合コンや接待、飲み会などの場ではもちろんですが、お父さんと思春期の娘の会話のキッカケから普段苦手な上司との話のネタまで、どんな相手にも使える話題だと思うんです。このように、データをコミュニケーションツールのひとつとして使ってもらえたら、嬉しいですね」

 ちなみに、そのタイトルどおり、焼き肉屋で最初にタンを注文する女は合コンでモテるのか?

 実際、本書に掲載されたデータを参照すると、「合コンでモテて、かつ焼肉屋で最初にタンを頼む」と答えた女性は、38.8%。「合コンでモテる」と回答した女性のうち、約4割がこれに該当するという結果になった。

 また、同書では「ホルモンなどタレ系などの肉を最初に頼んでしまうと、すぐに網が汚れてしまう。だから、タン塩とか塩カルビなどの焦げにくい肉を最初に頼む女性は、要領がよく手際が良いため、男性が『お、この子はいい嫁になりそうだ!』と思いやすいのではないか」と分析している。

 歓送迎会などで飲み会が多いこのシーズン、まさに必携の一冊と言えそうだ。