楽天市場でアマニ油の一覧を見る
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 日本人の死因の3分の1を占める心疾患と脳血管疾患、軽度のものも含めると高齢者の4人に1人がかかっていると言われる認知症――。言わずと知れた、長寿社会ニッポンを脅かす代表的な病気だ。心疾患や脳血管疾患を引き起こす動脈硬化、そして認知症の発症に関係するといわれる糖尿病など生活習慣病の予防に、最近、ある栄養素が注目を集めているのはご存知だろうか。ω(オメガ)-3脂肪酸だ。

 ω-3脂肪酸とは必須脂肪酸のひとつで、一部の植物油に多く含まれるα(アルファ)-リノレン酸と、魚介類に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)が知られている。

 厚生労働省が推奨するω-3脂肪酸の摂取量は成人1人あたり1日1.8~2.4グラム。だが、現代の日本人が毎日の生活でこれを摂ろうとすると、なかなか大変だ。イワシやサンマやサバなどの青魚だと約100グラム以上に相当するが、イワシは1尾100グラム弱で、可食部はその半分ほど。つまり、イワシを毎日2尾づつ食べ続けなければならないことになる。いくら魚好きでも、毎食では飽きてしまいそうだ。

 そこへ救世主のように登場したのが「アマニ」である。
 アマニは亜麻の種子のこと。主にヨーロッパや北米で栽培され、食用としての歴史も古いのだが、栽培には寒冷地が適していることもあり、日本ではなじみが薄かった。

 専門化がアマニ油に注目するのは、含有する脂肪酸のうち2分の1以上がα-リノレン酸であるからだ。100グラム中の含有量ではゴマの150倍以上もある。さらに、日本製粉中央研究所の福光聡氏によれば、α-リノレン酸を摂取すると体内で一部がEPAやDHAに変わることもわかってきた。魚が苦手な人に不足しがちだったEPAやDHAを補う効果が期待できるのだ。

 管理栄養士の小山浩子氏は「スプーン1杯アマニ油生活」を提唱している。スプーン1杯のアマニ油をサラダやお味噌汁にふりかけるだけ、という簡単なものだ。小さじ1杯で、厚生労働省推奨のレベルをクリアする約2.5グラムのα-リノレン酸を摂ることができる。

 アマニ油はスーパーでも簡単に手に入る。最近はえぐみやくさみがほとんどない商品も開発され、料理の味を邪魔しないものも増えてきた。「スプーン1杯生活」は、毎日の食事に採り入れやすい方法といえそうだ。

(9月6日 「第2回アマニセミナー ~食に対する正しい理解と推進~」をもとに構成)