写真はイメージです(Gettyimages)
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 いま、注目を集める研究会がある。わずか2年で約1000人規模へ拡大し、東大新入生の20人に1人が所属する超人気研究会に成長した、「東大金融研究会」だ。創設者は外資系ヘッジファンドに20年在籍し、超一流の投資家として活躍してきた伊藤潤一氏。東大金融研究会ではお金の不安から自由になり、真の安定を得るために「自分の頭で考える」ことを重視している。世の中に溢れる情報や他人の声に振り回されず何が正しいのかを自分で判断し、物事を本質的に理解し、論理的に思考を展開することで、自立した幸せな人生を歩むことができるからだ。本連載では、東大金融研究会の教えを1冊に凝縮した初の書籍『東大金融研究会のお金超講義』から抜粋。頭のいい人だけが知っている「お金の教養と人生戦略」を紹介する。

自己を「実現」するよりも、自己を「紹介」するほうが大切

 東大金融研究会のメンバーを見ていて気づいたことの1つに、自己紹介が適当な人は総じて「ダメ」なケースが多いということがあります。

 そもそもサークルで自己紹介をする場面では、数十人でお互いに挨拶し合うこともあります。よほど目立つ人以外はなかなか覚えてもらえませんから、自分を覚えてもらいたいなら工夫する必要があるはずです。そこで相手の記憶に残るような工夫ができないなら、いくら自己紹介をしてもお互いに時間の無駄になってしまいます。

 最もダメなのは、たとえば「東大の半沢です」というように名字だけで自己紹介を終わらせるケースです。ここで最低限、「東大の文IIに今年入りました、1年生の半沢直樹です」というだけでも、相手への記憶の残り方は大きく変わるでしょう。

 ちなみに、最低限の自己紹介もできない人は3割ほどにすぎませんが、自分の名前を端折る3割の人はほぼ100%、活動の場から姿を消していきます。東大金融研究会に対して、そもそもいいかげんな気持ちしかないのでしょう。

 自己紹介で、笑いをとる必要はありません。記憶に残る面白さがあればいいと思います。

 たとえば、東大金融研究会のメンバーでマッキンゼー・アンド・カンパニーに内定した女子学生Oさんの自己紹介は見事でした。

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