ひろゆき氏(撮影:榊智朗)
ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

 現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。

 彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。

 この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

全体の「傾向」を見よう

「30歳までにやっておきたいこと」とか「40代でしないといけないこと」とか、年代で区切った本がよく売れています。

 年齢でひとくくりにするのは、ある程度の「傾向」を知るうえで大事なことです。「個性が大事」「1人の人間として見ろ」というのは、例外や異常値を見つけるときに役立つのですが、おおむね全体の傾向にはあまり影響を与えないんですよね。

 ほら、50歳を超えても現役を続けるキングカズのような人がいたとしても、それは「人は50歳からでもサッカー選手を続けられる」という全体の結論にはならないわけです。それはそれ、という、例外の話ですから。

 ということで、これまで生きてきて全体的な傾向として感じるのは、「40歳を過ぎてから考え方を変える人は限りなく少ない」という事実です。それについて見ていきましょう。

どんなに柔軟な人も「頭が固くなる」

 他人を見ていると、「もっとこうしたほうがいいのに……」と感じることは、誰でもあるでしょう。

 生まれ持った素質もありますが、学生時代や20代など、多感な時期にどんな経験をしたのかが「個人の考え方」に影響するものです。

 しかし、それがグッと減るのが「40歳を越えてから」なんですよね。

 若いときは柔軟で面白い考えをしていた人も、40歳を超えると、「守り」に入ります。家庭を持ったり、会社でのポジションを得たり、出世コースから大きく外れたり、体力的に落ちてきたり、率直な意見を言ってくれる友達付き合いが減ったり……。

 さまざまな要素が、40歳を境に一気に増えます。1つのことが原因で頭が固くなるのではなく、複合的に条件が重なっていき、徐々に「考えが固定化する」という結果を生むのでしょう。

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