一般家庭の浴槽は温度が不均一で、実際には設定温度よりも湯温が低くなる傾向があることを考慮すると、「バブ」などの炭酸系の入浴剤によって温熱効果を追加しても良いでしょう。湯中の炭酸は血管拡張作用があり体が温まりやすくなるためおすすめです。


以上のことをふまえると、家でも「ととのう」入り方は以下のようになります。

 41度~42度のお風呂15分(炭酸系入浴剤併用)→水シャワー→休憩

 ただし、サウナと比較して、長くお風呂に入ると疲れを感じる傾向があるため、朝サウナには不向きです。夜であっても入り過ぎには注意していただきたいと思います。また、くれぐれも水分補給は忘れずに!

 そして、上記のように入れば、お風呂でも、深部体温を上げ、血流を良くして「肉体の疲労」を取ることができますが、サウナのように自律神経に対する刺激は大きくないので、「脳疲労」を取る効果をはじめとした数々のサウナ固有の効果は弱くなってしまいます。サウナとお風呂の効果の違いについては「医者が教えるサウナの教科書」でも詳しく説明しています。今は自宅で軽く、ととのいながら、再び、サウナでがっつりととのうことができる日を心待ちにしましょう。

(加藤容崇:慶應義塾大学医学部特任助教・日本サウナ学会代表理事)