50代で大金を一度に投資する「運用病」が増加している理由 (1/4) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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50代で大金を一度に投資する「運用病」が増加している理由

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※写真はイメージです(Getty Images)

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●退職金制度の変更で1000万円以上を運用しなくてはならない会社員

 このところ50代の男性から「お金の運用をしたいのだけれど、何を買うといいか」と相談を受けることが増えている。従来は、60歳で定年を迎え退職金を手にした人からの「退職金の運用方法」の相談が定番であったが、今年は在職中の「50代男性」からの相談が多い。

 勤務先の退職金制度が大きく変更になり、これまで企業年金が運用してくれていた退職金を「自分で運用するように」と確定拠出年金の口座に移管されたため、どうしていいのかわからず相談にみえるのだ。人によっては1000万~1500万円もの積立金が移管される。不安に思うことだろう。

 退職金制度について少し整理しよう。確定給付年金(DB)とは、将来の退職金や年金の給付額を約束する制度のこと。文字通り、将来の給付額が確定している。

 一方の確定拠出年金(DC)は、毎月の掛け金を社員が自分で運用する制度。拠出金(掛け金)は確定しているが、将来の受取額は運用結果次第で変わってくる。

 DCを導入する企業はずいぶんと増えたが、大企業ではDB残しつつ、一部をDCとして併用しているケースが主流。将来の受取額を約束するDBで積み立て不足が発生すると、企業は不足分を負担しなくてはならないため、マイナス金利政策の状況下ではDBは企業にとって重荷となる。社員に補填金を上乗せしてでもDCに制度移管して重荷を減らしたいのだろう。

 50代はDBの割合が多い世代なので、DCへの移管金は1000万~1500万円などまとまった金額になる人は少なくない。そもそもDBの年金原資は、給与明細などに記載されているわけでないので、移管されるまでは「金額がよくわからないお金」だったので気にならなかったが、DCに移されるとはっきりと「見えるお金」になる。それを自分で商品選択をし、運用するとなると一大事である。

 マイナス金利政策の状況下であっても、企業年金は2~3%の運用率としているところが多い。このためDCへの移管金を受け取ると、社員の中には自分でも同じように「運用で増やさないといけない」と考えてしまう人もいる。

 そして「預金では2%も増やせない。DCの商品ラインナップのうち、どの投資信託を買えば増やすことができるのか」といった相談をする。典型的な「運用病」の症状だ。


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