●ステップ1:「ソーシャル系アプリ」を削除する

 最初にフェイスブック、インスタグラム、ツイッターなど(この本が書かれたあとで発明されたものも含む)を削除する。大丈夫、あとで気が変わったらごく簡単に再インストールできる。

●ステップ2:「その他の無限の泉アプリ」を削除する

 ゲーム、ニュースアプリ、YouTubeのようなストリーミング動画アプリなど、おもしろいコンテンツを無限に供給してくるアプリ(本書では、すべてひっくるめて「無限の泉」と呼んでいる)を全部削除する。あなたがとりつかれたように更新してしまうアプリや、知らないうちに時間を無駄にしているアプリはすべて削除する。

●ステップ3:「メールアカウント」を削除する

 メールは魅力的な「無限の泉」であり、世の「多忙をよしとする風潮」の象徴でもある。それに外出中スマホできちんとした返事を書くのは大変だから(時間的制約があるし、タッチスクリーンで文字を入力するのはわずらわしい)、気苦労の種になることも多い。遅れを取らないようにスマホでメールをチェックしているのに、遅れを取っていることを確認するだけで終わっている。スマホからメール機能を取り除けば、かなりのストレスも一緒に取り除ける。

 メールアカウントはたいていデバイスに深く組み込まれているから、メール機能を無効にするだけでなく、スマホの設定からメールアカウントも削除してしまおう。

 脅すような警告が表示されるかもしれない(「本当にメールアカウントを削除していいですか?」)が、ひるんではいけない。気が変わったときのために、必要なアカウント情報を記録しておけば大丈夫〔訳注:大事なメールや連絡先等がなくなると困る方は、それらの保存もおすすめします〕。

●ステップ4:「ウェブブラウザ」を無効にする

 最後に、気を散らすものの万能選手こと、ウェブブラウザを無効にする。このためには、たぶん設定に分け入って機能をオフ(機能制限)にする必要があるだろう。

●ステップ5:「それ以外のすべて」を残す

 先にも言ったが、スマホのアプリには、すばらしいものがたくさんある。僕らを注意散漫の渦に引き込まずに、生活をまちがいなく便利にしてくれるアプリだ。

 たとえばマップのアプリには無限のコンテンツが含まれているが、適当に選んだ都市の地図をいますぐ眺めたいという衝動に駆られる人はそんなにいない。スポティファイやアップルミュージックなどの音楽ストリーミングアプリも、比較的害は少ない。楽曲やポッドキャストは無限にあるが、突然、ビートルズの曲を全部聴き倒したいという強迫観念に襲われることはそうないだろう。ウーバーやカレンダー、天気、旅行などのアプリも同じだ。

 要は、ツールアプリと、使いたくてうずうずしないアプリは残しておく。

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