優秀なマネジャーは「上層部の会議」で何を観察しているのか? (2/2) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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優秀なマネジャーは「上層部の会議」で何を観察しているのか?

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前田 鎌利ダイヤモンド・オンライン

※写真はイメージ

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【図1】

【図1】

前田鎌利(まえだ・かまり)
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業。ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)などで17年にわたり移動体通信事業に従事。2010年に孫正義社長(現会長)の後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され第1位を獲得。孫社長に直接プレゼンして事業提案を承認されたほか、孫社長のプレゼン資料づくりにも携わった。その卓越したプレゼン力を部下に伝授するとともに、チーム内の会議も改革。超高速PDCAを回しながら、チームの生産性を倍加させて、次々とプロジェクトを成功させた。マネジャーとしての実績を評価され、ソフトバンク子会社の社外取締役をはじめ数多くのプロジェクトを任された。2013年12月にソフトバンクを退社、独立。ソフトバンク、ヤフー株式会社、大手鉄道会社などのプレゼンテーション講師を歴任するほか、UQコミュニケーションズなどで会議術の研修も実施。著書に『社内プレゼンの資料作成術』(ダイヤモンド社)などがある。

前田鎌利(まえだ・かまり)
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業。ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)などで17年にわたり移動体通信事業に従事。2010年に孫正義社長(現会長)の後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され第1位を獲得。孫社長に直接プレゼンして事業提案を承認されたほか、孫社長のプレゼン資料づくりにも携わった。その卓越したプレゼン力を部下に伝授するとともに、チーム内の会議も改革。超高速PDCAを回しながら、チームの生産性を倍加させて、次々とプロジェクトを成功させた。マネジャーとしての実績を評価され、ソフトバンク子会社の社外取締役をはじめ数多くのプロジェクトを任された。2013年12月にソフトバンクを退社、独立。ソフトバンク、ヤフー株式会社、大手鉄道会社などのプレゼンテーション講師を歴任するほか、UQコミュニケーションズなどで会議術の研修も実施。著書に『社内プレゼンの資料作成術』(ダイヤモンド社)などがある。

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前田 鎌利

978-4478100547

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●「社内政治」の動向を把握する

 第二に、社内政治です。
 よくも悪くも、どんな組織にも必ず社内政治があります。派閥争い、出世争いが激しい組織は当然ですが、そうでなくても、企業は部署間の「競争」という仕組みを設けることで、お互いに切磋琢磨しながら事業目的の最大化をめざすために、部署間の“駆け引き”が生じる運命にあると言えます。

 そして、課長クラスのマネジャーは、こうした社内政治の動向をリアルに感じ取っておかなければ、上層部の意思決定を勝ち取るうえで“地雷”を踏みかねないという認識をもつ必要があります。

 上層部の会議で意思決定をしてもらうためには、その提案に関係する部署の理解を得ておく必要があるからです。ここでミスを犯して「敵」をつくってしまえば、上層部の会議で否定的な意見が出され、差し戻しの憂き目にあう確率が高まります。そして、このプロセスで“地雷”を踏まないためには、常に、社内政治にアンテナを立てておかなければならないのです。

 たとえば、自分が属する部署と「友好的な部署」から了解を得るのと、「敵対的な部署」から了解を得るのとでは、対応には大きな違いが生じます。あるいは、「この事業をやろうとしたら、あの部署はこういう反応を示すはずだ」という認識があるかないかで、ネゴシエーションの巧拙ははっきりと分かれるでしょう。

 そして、そのような政治的な問題を最もダイレクトに感知できるのが経営会議です。協力的な関係性を築いている取締役同士の会話は心地よい響きががありますが、そうではない場合には刺々しい言葉の応酬に発展することもあります。あるいは、どの取締役の発言力が強いのか、取締役間の駆け引きをトップがどのように采配するのかなど、社内政治を感知する局面を目の当たりにすることができるのです。

 もちろん、それだけで「社内政治の構図」を決めつけるのは早計ですが、日々、耳目にする政治的な動向と合わせて熟慮すれば、課長クラスであっても、かなり鮮明に「構図」を描くことができるようになるでしょう。これが、社内ネゴシエーションの力量を大きく左右するのです。

●経営陣の「意思決定」のポイントは何か?

 第三は、「意思決定」のポイントです。
 会社の最高意思決定会議において、どのように意思決定されているのかを目の当たりにすることは、自らの提案内容のブラッシュアップをするうえで最高の学びのチャンスと言えます。

 まず、観察すべきなのは、経営会議において「どのようなプレゼンが評価されるのか?」ということ。たとえば、孫正義社長は「長いプレゼン」「要領を得ないプレゼン」を露骨に嫌いました。ときには、途中でやめさせたことすらあったのですが、超多忙なのですから当然のこと。そこで、私は、すべてのプレゼンを「シンプル+ロジカル」なものにすることを徹底しました。このように、上層部の好むプレゼン・スタイルを踏襲するのは、一発でGOサインを得るためには必要不可欠なことです。

 次に観察すべきポイントは、現時点において、社内の意思決定に最も大きな影響を及ぼす要因は何かを感知することです。企業経営は、常に外部環境への対応を迫られますから、意思決定ポイントの比重も常に移り変わります。そして、現時点において最も重要な意思決定ポイントを把握していれば、自分のチームの事業提案においてそれを反映させることで採択率を高めることができるのです。


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