しかし、退職金はまとめて一括で受け取る場合と、退職してから、年金の形式で毎年、毎年、いくらかずつ受け取る……という2つの受け取り方があります。そして、その退職金の受け取り方によって、その金額から引かれる税金が130万円も違ってしまう!ということもあるのです。

 私は、ファイナンシャルプランナーとして、この21年間で、さまざまなお金の相談を4000件以上、受けてきました。結婚したとき、家を買うとき、そして退職したときなど、いろいろな場面で個人の家計を見てきましたが、ここ10数年でどの世代についても以前に比べ、ずいぶんと手取りが減っている……と実感しています。

 税金の仕組みは、ともすると難しそうに思えます。拙著では図やイラストを多く使って、できるだけわかりやすくする読めるよう心がけました。ぜひご一読いただければ幸いです。

深田晶恵(ふかた・あきえ)
ファイナンシャルプランナー(CFP)、(株)生活設計塾クルー取締役。1967年生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である生活設計塾クルーのメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じてマネー情報を発信している。20年間で受けた相談は4000件以上、「すぐに実行できるアドバイスを心がける」のをモットーとしている。ダイヤモンドオンライン、日経WOMAN等でマネーコラムを連載中。主な著書に『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂6版』『平均寿命83歳! 貯金は足りる? 定年までにやるべき「お金」のこと』(ダイヤモンド社刊)『共働き夫婦のための「お金の教科書」』(講談社刊)ほか多数。