100円ショップと聞くと、100円=安いというイメージが強いため、一品一品の価格を吟味しないで買ってしまいがち。商品によってはライバル業界よりも高くつくことも!(※写真はイメージ)
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●節約の味方のはずが… 100円ショップで買うと高くつくものも!

「フレーミング効果」という言葉をご存じだろうか。表現の仕方を変えることにより、同じものでも異なる印象を与えられてしまうのがそれだ。

 例えば、このダイエットマシンを使って、「約6割の人がダイエットに成功した」と言えばプラスの印象になるが、「4割の人は体重に変化がありませんでした」と聞くとどうだろうか。実際にはどちらも正しいのだが、真逆の印象を受ける。

 また、「コストは1日たったコーヒー1杯分」といった表現もよく耳にする。1杯300円だとしても、ひと月にすると9000円、1年だと10万8000円だ。これは大きな金額をあえて小さな金額に割り算し直すことで安く見せる手法である。1年で10万円かかると言われれば消費者からそっぽを向かれかねないが、金額の表現をあえて変えることで購入のハードルを下げようというわけだ。

 100円均一ショップ(以下、100円ショップ)も、このフレーミング効果の一種だろう。100円=安いというイメージが強いため、私たちは「ここにある商品全部が100円で買えるのか!これらはよそで買うより安いに違いない!」と印象付けられてしまい、一品一品の価格を吟味することはない。

 でも、果たして本当に安いといえるのだろうか。賢い消費者となるために、100円ショップで買うと高いものはないのかについて、考えてみよう。

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