朝倉:役員を全員入れ替えるというのは、かなり思い切ったやり方ですね。その後、どうやって会社を再構築していったんですか?

杉山:他の会社の場合もそうですが、事業面ではどこが伸ばしていくべきコアな部分なのかをまず見定めます。ザッパラスの場合はiモードの中でも占いに特化するのがいいと考えて、そこにフォーカスして他の事業は削って行きました。当時のカンパニーの一部には黒字事業もありましたが、集中と選択のためMBOさせて独立してもらいました。

 組織の面では、リョーマで一緒だった松本浩介氏に来てもらって、社員と直接関わる役割を負ってもらいました。当初は、もう少し後になってから合流してもらう予定だったんですが、荒療治しなきゃならなかったので早めに入ってもらったんです。代表が直接出ていけないような場面に代わりに行ってもらう、という難しい役割も多く担ってもらいました。

 組織には、奥行きがあったほうがいい場合があるんですね。フロントで現場に直接関わる人がいて初めて、その後ろで全体を見渡す人が活きてくると思うんです。その意味では、松本とは良い役割分担ができたと思います。