セブン-イレブン「実験店」が密かに全国拡大している理由 (2/3) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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セブン-イレブン「実験店」が密かに全国拡大している理由

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森山真二ダイヤモンド・オンライン
神奈川県川崎市のセブン-イレブン「川崎登戸駅前店」(写真/Takeshi Yamamoto)

神奈川県川崎市のセブン-イレブン「川崎登戸駅前店」(写真/Takeshi Yamamoto)

セブン-イレブンのホットカフェラテ専用マシン

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 しかし、商品、特に嗜好性の強い弁当や総菜、サービスという中身は、そう簡単ではない。北海道と沖縄では嗜好もまったく違うはずだ。いまはまだ、地域差を正確に把握して商品づくりや、サービスを導入しているコンビニ・スーパーのチェーンは少ない。

●関西地区の嗜好に合わせた商品づくりでライバルのローソンを抜いた

 地域性や地域の嗜好を正確に押さえてこそ、全国に5万店を超えたコンビニが、食品スーパーや外食産業との競争が激化しているなかで、勝ち残っていくことができる。

 現在、セブン-イレブンは近畿地区でも店舗数でトップに立っている。かつてはローソンが圧倒的な店舗数を誇っていたが、昨年の段階でセブン-イレブンの近畿2府4県(大阪、京都、奈良、滋賀、和歌山、兵庫)の店舗数は2539店。これ対し、ローソンが2388店となり、ローソンを抜いた格好となっている。

 セブンが大阪に進出したのが91年。これに対しローソンは75年から大阪で展開を始めている。ローソンが近畿を地盤として拡大したダイエーの子会社だったこともあり、セブン-イレブンよりも16年も前から展開を開始、「先行の強み」を生かしコンビニチェーンとしては一昨年まではトップを走り続けていた。

 セブン-イレブンの大阪進出にあたっては、近畿地方の顧客にとって馴染みのない“よそ者”だったろうし、ローソン店舗の方が身近な存在だったろう。「セブン? ローソンに比べてどこが良いねん」という懐疑的な見方だったに違いない。

 しかし、セブンでは近畿地方攻略にあたって、「西日本プロジェクト」を組織し、JR西日本と提携したり、弁当や総菜、加工食品分野でも周到な準備をするなどして臨んだのだ。

 例えば14年当時、弁当や総菜、おにぎり、スイーツといったデイリー食品の近畿地区における同社独自商品数は約230品目だった。このうち関西地区対応型の商品数はこれまで約1割前後の20~25品目程度にとどまっていたが、これを一気に関西地区の嗜好に合わせた商品づくりに変えた。

 2014年には関西地区全域に対応した商品や、大阪、兵庫などと地区を絞って対応した商品の合計を、独自商品全体の7割以上の160品目に引き上げたのだ。

 例えば商品づくりにあたっては、当時のプロジェクトリーダーを中心に大阪、京都、神戸といった地区の商店街を30以上、飲食店を150店以上くまなく回って食文化を調査したという。


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