●ヨガはすぐに効果が出る

――小柳先生は、私が運営するヨガスタジオのスタート時から通われていらっしゃいます。最初ヨガがいいと聞いたときは、どう思いましたか。

小柳:正直申しまして「ヨガはスポーツじゃない」と思っていました。元々テニスをやっていましたし、ジムでエアロビクスとかするのが好きだったので、ヨガはまったく運動量がないし、ストレスが逆にたまるのでは、と思ってたんです。私はアンチエイジングの専門医でもありますから、ヨガやピラティスは心拍数や血圧が上がりすぎないので、ハードなスポーツよりもアンチエイジングにはいい、ということは頭ではわかっていたんです。それでも、最初は半信半疑で。ホットヨガを体験したら、全然ポーズもとれないし、つらいので「これはなんだろう」と驚きました。できなくてつらいものには立ち向かっていくタイプなので、ならやってみようと続けているんです。

――ヨガを始めて、どれぐらいで効果は出てきましたか。

小柳:効果はすぐ出ました。気分がすっきりしたんですね。仕事柄、けっこうストレスがたまりますし、仕事をしていると、24時間仕事脳みたいになってしまうんです。ずっとそこから抜け出せないでいるんですけど、ヨガ教室のときは完全にすぽっと抜けられるので、非常に気分もリラックスできて、本当にありがたい空間だなと思ってます。

――それは、普通のスポーツをやっているときの爽快感とは、また違う。

小柳:もちろんテニスをやっていると爽快なんですけど、ヨガは相手のいるスポーツとはまた違う感覚です。「自己を見つめなさい」ってよくインストラクターの先生もおっしゃいますけど、なんとなくそこに近い感覚は得られているんじゃないかなと思います。テニスをやっているときに、あまり自分の内面のこととか、股関節や肩関節とかインナーマッスルのことまで考えませんから。

――普段、お仕事で忙しいと、なかなかそこまで自分の内面まで見つめられる時間は持てないですよね。

小柳:そうですね。内面を見つめすぎて逆にいやな気持ちになったりしますし。普段、診察室に何時間もいたり、家でも何時間もデスクワークしていると、頭の中がガーッと熱せられる感じになるんですけど、ヨガをするとそれがクールダウンして客観的に自分を見つめられるようになる気がします。

――身体面での変化はありましたか。

小柳:自分で言うのもなんですけど、ヒップアップできたかなと思います(笑)。疲れづらくもなりましたね。

●汗をかくと親父臭も消える!?

――僕もホットヨガをやるんですけれど、1回やっただけで2キロぐらい痩せるときもありますね。

小柳:すごいですね。

――汗を大量にかくのは、肌にどういう影響を受けるんですか?

小柳:代謝を促すにはいいと思いますよ。ただ、ちょっとネガティブなことを申し上げると、汗はかいた瞬間は酸性で、時間がたつとアルカリになってしまいます。肌は酸性に保ったほうがいいので、汗のかきっぱなしは肌荒れの状態になりますから、すぐにシャワーで洗い流したほうがいいですね。

 やはり何もしてない人より運動している人のほうがデータ的にも長生きになる、健康寿命が長いといわれるように、体の中が元気であると肌にも必ず反映されます。「肌は健康の鏡」ともいわれていますので、身体の内側からキレイになるヨガはいいと思います。

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