くっきりした画面で、反射も少なく、読書しやすそうです
くっきりした画面で、反射も少なく、読書しやすそうです

 我が家にもついにKindleがやって来た。Koboの時よりも衝撃は大きい。なぜならよく使うネット書店amazonがこのKindleと直結しているから。機種は12980円のPaperwhite 3Gにした。ネットにつながっていてすぐに電子書籍を購入できるのが魅力的だったからだ。

 使ってみるとかなり便利だった。私は本に線を引いて読むクセがある。Kindleでも電子書籍にマーカーを引くことができる。さらにその部分を辞書で調べたり、PCに保存することができる。文字データが自動的に記録されていくので、とてもいい。

 私の本をKindleで検索するともう63冊もあった。とりあえず3冊買った。合計750円である。自分で自分の本を買うなんて不思議な気持ちだけれど、本当は全部買いたい。著者だって自分の本をコレクションしたいものなのだ。

 そして早くも話題になっているのが「KDP」(Kindle ダイレクト・パブリッシング)と言われる出版サービス。個人が自分の書いたものを電子書籍としてKindleで出せるというシステムである。
 先日、電子書籍イベントで知り合った藤井太洋さんは、初めて書いた小説をKDPなどを通じて電子出版し、早くも数千部売れているのだという。こうした成功例は、今後続々と出てくることだろう。

 紙の書籍の印税はおよそ10%だけれど、KDPの印税は35%と高いのも魅力的だ。けれど電子書籍は紙の書籍よりも単価が安い傾向にある。
 つまり紙で1050円の本を売って105円の印税を稼ぐのと、電子で300円で売って105円の印税を稼ぐのと同じ感じだと思う。紙と同じ利益を得たかったら、紙の3倍は売らなくてはならない。でもまだまだそこまで普及していない。

 アメリカがKindleが出て数年後にそうなったように、日本でも紙の本と電子の本の売上額が互角になるような時が来たら、その時こそ電子書籍の印税だけで生活できる人が大勢出てくるのかもしれない。私もできることならそのような作家になりたい。そのためにもまずは作品をせっせと作らなくては。
 私も電子書籍の原稿依頼を20冊以上いただいている。どれも1冊分の原稿の長さが紙の本の3分の1から10分の1程度なので、きっと半年もかからずに全部書けることだろう。来年は今まで以上に電子に力を注ぐ年となりそうだ。