先日、ピンときた男の子をネットで見つけた。その人は25歳のモデルくんで、不器用そうなところがツボだった。自分よりも16歳も年下だけど、どうしてもナマでお会いしてみたい! 私は彼のことを検索してみた。

 大抵の芸能系の男の子はブログを書いているものだけど、彼にはそれがなかった。焦ったけれど、ソーシャルネットワークのひとつで見事発見した。ネットのおかげで検索してから1時間後には、私は彼にダイレクトにメールを送れていた。

「あのう、私、作家&イケメン評論家という変わった仕事をしているものです。ネットであなたのことを見つけてステキだと思いまして......」
 そんなメールを送ってみると、翌朝、自己紹介が添えられた返信があった。
「興味を持ってくださりありがとうございます」
 とあるので一気に攻めてみる。
「実際にお目にかかるにはどうしたらいいでしょう?」
 そうしたら一昼夜待っても返事が来なかった。

(どうしよう......。変な女だと思われたかもしれない!)
 焦ったけれど、次の日の昼に、メールがあった。
「ぜひお会いしたいです。突然ですが今日か明日はいかがですか?」
 急すぎる、と思いつつも善は急げで私はもちろん今日を選択し、待ち合せ場所の渋谷へと飛んでいった。彼を見た瞬間私は「あっ、いた!」と叫んでいた。なんだか変な出会い方をしてしまった。

 私たちはいきなり居酒屋のカウンターで隣同士に座り、焼き鳥を食べた。不思議なことに私たちは母校が同じで、梅酒が好きで、しかもお互いにお酒が弱く、1杯飲むのがやっとだった。運命だわ、と私は思ったが、彼は多分そうは思わなかったことだろう。ちなみに代金は2人で2940円ととても安いお店だった。

 彼は面白い人だった。大学の卒業アルバムを持参してきたのだ。このサークルに属していて......などと写真と共に説明されていると、なんだかお見合いでもしているかのような気持ちになった。もちろん彼はそんなつもりではなかっただろうけれど。

 ただ実物を拝みたかっただけなのに、帰り際に彼は「僕たちはもう、友達ですね」と爽やかに笑ってくれた。本当にソーシャルネットワークってスゴイ。いいなと思った人と、1週間以内に、あっさりと友達になることができちゃったのだから......。

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