第1360回 愛くるしさが変わらないモナカ 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1360回 愛くるしさが変わらないモナカ

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モナカ(皆川さん提供)

モナカ(皆川さん提供)

 私は大の犬好きだが、以前飼っていた愛犬との別れがつらく、もう絶対に犬は飼うまいと心に決めていた。しかし姉がどうしても飼いたいと懇願するので、縁あってまた犬を飼うこととなった。それが柴犬のモナカ(10歳、雄、写真)である。

 家に来たばかりのモナカはかなりやんちゃで、とにかく、いろんな物を噛みまくった。家具はもちろん、落ちている梅の実、飼い主の手や足……。飼い主の傷が絶えることはなかった。

 目を離したすきに中身の入った接着剤の容器を噛んで穴をあけたことも! 濃い顔の幼犬だったが、眉間のしわがさらに深まり、動物病院へと駆け込んだ。

 そんな感じで自由奔放なモナカだったが、1歳ごろから落ち着いた。いまだに機嫌の悪い時になでようものなら噛むこともあるが、子犬の頃からみるとその程度は可愛いものである。

 手のかかる子ほど可愛いとはよく言ったもので、加えて甘え上手。わが家で確固たる「アイドル的存在」の地位を確立していった。

 そんな中、姉が家を出ることとなった。結婚である。モナカの飼い主だったはずの姉。でも、当のモナカは姉より私に懐いていたようで、それまで以上に私にベッタリになった。

 お陰で私は外出する際、いつも後ろ髪を引かれている。ほんの何時間か外出しただけでも忠実に待ち、大歓迎で迎えてくれる。こっそり帰ることができないのが悩みのタネであるが、うれしい悲鳴でもある。

 7歳の時に左目の緑内障、半年と経たずに右目も発症してしまい1年の闘病の末、義眼となったモナカ。両目が見えなくなっても、その愛くるしさは変わらない。散歩中、見えないはずのその目で「僕、もう歩けない……」と見つめて抱っこを要求──私は今日も、骨抜きになるのだった。

(皆川妙子さん 福岡県/38歳/会社員)

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(更新 2020/2/ 6 )


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