一人暮らしの老人の話し相手にと動物病院で斡旋してもらい、わが家に迎えたタロー(写真、雄、6歳)です。生まれつきかどうか、もらわれてきたときから、タローのしっぽは、普通のの半分くらいしかありません。腹の一部に白いところがありますが、それ以外はまっ黒です。そのため、暗がりでうっかり踏みつけそうになります。顔も当然黒一色ですので、表情が読めません。

 私が時々所用で家を留守にするときは外に出し、近所の人に餌やりを頼みますが、いつも問題なく家に戻ってくるので、安心して外泊できます。

 幼少のころは、すぐに人に慣れましたが、2歳ごろから極端に人見知りが激しくなり、来訪者があると逃げ出します。

 息子が来たとき、数日滞在したのですが、タローはその間、外に出たまま家には入ろうとしませんでした。これにはお手上げです。

 半面、私にはいつもべったりですのでよけい可愛く思えます。私が椅子に座れば膝の上、机に向かえば机の上、寝ようとすれば布団の上や中……。要するに私の体温を感じていれば安心なようです。

 彼は戸外が大好きですが、その結果、昨年は3回も首に大けが(うち2回は縫合が必要なほどの大けが)をして帰ってきました。

 一度けがをすると、治癒するまでに1カ月程度かかります。その間、首にエリザベスカラーをつけた不自由な生活を余儀なくされ、かわいそうでした。

 そこで罠をしかけたところ、数カ月で猫ほどの体格のハクビシンやアナグマ、アライグマを数匹捕獲しました。その後、けががなくなったのでひとまず安心です。タローの特技は飛んでいる生き物を捕まえること。小鳥やセミを上手に捕まえます。

(山本茂樹さん 三重県/72歳/無職)

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