ジョニー(写真、雄、10歳)は10年前、友人の紹介で家族の一員になりました。

 最初のころは家具の脚をかじったり、主人の部分入れ歯を噛んで壊したりで困らされましたが、海に、山に、買い物にと、いつも連れて歩きました。

 散歩も、主人が毎朝欠かすことなく連れていっていました。ところが2年前、散歩の後、階段を上ろうとしたジョニーの腰がガクッとなりました。動物病院に行き、診てもらうと、先生は主人の腹のあたりをチラ見しながら「太りすぎ、食べすぎです」と言いました。

 飼い主が食べる分、犬にも食べさせているということかと、笑いながら反省。しかしジョニー自身も、大好物のミカンの皮をむいた瞬間、寝ていてもすぐに目を覚まし、飛びついて欲しがるのです。

 ジョニーにはこれという芸はありませんが、家族みんながそろったときなど、うれしくなって興が乗ると、目の玉をグリグリと左右に動かしながら、背中を丸くして部屋中を駆け回ります。

 それを見て、誰かが「ウリ坊みたいだ」と言ったので大笑い。ウケたので調子に乗ったのか、ちょくちょくこれをやります。

 しかし、主人が退職後に体調を崩し、手術。その後も入退院を繰り返し、治療を続けています。そのため私は主人、もともと病弱な長男、実母の3人を、病院から病院へトリプル介護で忙しく、ジョニーの散歩も減りました。ごめんね。

 ジョニーをきれいにするためのシャンプーやカットは私が定期的にやっていますが、ジョニーも年を重ね、黒かった口の周りの毛もすっかり白くなりました。

 少しでも早く、みんなの前でジョニーがウリ坊走りを披露してくれる日が来ることを願っています。

 みんな! ガンバレー。待っとうヨー。

(和田藤子さん 福岡県/61歳/無職)

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