私はなな。ビーグル犬の17歳(雌、写真)。この家の次女の友達の家で生まれたけど、事情があって飼うことができなくなり、この家にもらわれてきたの。
自分で言うのもなんだけど、器量は結構よかったのよ。なのに、なぜかもらい手がなかなか見つからず、やっとこの家の三女が、「飼いたい!! ビーグルは2番目に欲しい犬だった!!」と言い、私の家庭が決まったという話よ(まあ、1番はどうやらコーギー犬だったらしいのがちょっと気になるけどね)。
私は三女の溺愛を受けてわがまま放題、幸せに暮らしていたんだけど、なんと7年たったら三女は結婚が決まり、家を出て行ってしまったのよ。
私は毎日泣いて暮らしたわ。寝るのも一緒、テレビを見るのも一緒だったのに、彼女がいない毎日が信じられなくて、ずっと玄関で帰ってくるのを待っていたのよ。でも、そこは前向きで立ち直りの早い私のこと(お母さん曰く、ななちゃんはちゃらんぽらんだから)、1カ月たつころにはだんだんと三女がいないことにも慣れたの。今ではお母さんと次女の友ちゃんに可愛がってもらって、毎日楽しく生活しているわ。
すっかり年をとり、いつの間にか17歳になっちゃって、耳も聞こえないし、歯もあまりなくて硬いものは食べられなくなっちゃった。だけど、耳が聞こえなければ怒られているのもわからないし、硬いものがダメだからと軟らかいものをちゃんと出してくれ、今までよりもご馳走をくれるので、悪いことばかりじゃない。
食べることが一番の楽しみなので、おやつを毎日たくさんくれれば言うことなしだわ。
おむつ交換で家族に迷惑をかけるけど、まだまだ元気で長生きするつもりなので、これからもよろしくね。
(石塚友子さん 神奈川県/48歳/ケアマネジャー)
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