私(写真)の名は「もも」、今おじいちゃんの家に来ています。6歳で、人間でいえばアラフォーのおばさんです。チワワのミックスですけど、べっぴんさんでしょ。散歩のときは雄どもがしっぽを振って立ち止まるし、さあ行こうとリードを引かれると未練そうに振り返って見つめてくれます。

 一家で旅行などするときは、ここ、おじいちゃんの家へ預けられます。

 家にいるときはいたずらをすると大声で叱られるけど、ここならよほどのことでない限り大目に見てもらえるのがうれしい。人間でいえば、何かにつけてうるさい親から離れて一人で下宿しているようなもの。

 残念なことにフードはこちらへ来てもいつもと同じですけど、午後のおやつはささみのジャーキーなど家では食べたことのないものがもらえます。

 初めてこれをもらったときは、この世にこれほどおいしいものがあるのかと夢中で食べて、おじいちゃんに笑われました。それ以後、ここへ来るのが楽しみになりました。

 家では、食事のときにテーブルの下へ潜り込んで何か落ちてこないかなあと待っていますが、末っ子のボクちゃんが中学、高校と成長するにつれ、何も落ちてこなくなりました。

 おじいちゃんちでは、大きな目でじっと見上げているのが可哀想だと、たまにおじいちゃんからパンの耳を一つまみもらえます。だけど、それ以上はダメ。ダイエットはつらいです。

 夏、散歩のときはバッタを追いかけるのが楽しみです。草の色と同じ色をしているから見つけにくいけど、そこはこの大きな目と敏感な鼻の威力を活用します。見つけてものようにいたぶったりしませんが、いい運動になります。
 次はお正月に行くことになりそうで楽しみです。

(長村勝さん 兵庫県/84歳/ご隠居)

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