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わが家の猫「さゆり」(写真)、1歳です。
大好きな女優の名前を勝手にもらったところ、後から雄と判明。でも、そのまま「さゆり」となりました。
昨秋、裏山のコスモス畑で、段ボール箱の中に生後間もない子猫が入っていました。それがさゆりとの出会いです。折しも台風直撃の前日で、そっと首の後ろをつまむと、か細い声で「フャア」と鳴いたので、急いで家に連れて帰りました。
ペットボトルにお湯を入れた湯たんぽと小さい油差しを使った哺乳びんで、愛情たっぷりに育てました。
普段はおとなしいさゆりですが、トイレにだけはこだわりをみせ、ウンチはトイレの縁に手と片足をかけ、器用に立ったままします。そしてその後、親の敵のように一心不乱に砂をかけるので、勢いでウンチが飛び出してしまうことも。
もう大丈夫、といくら声をかけても、納得するまで続けます。そこで園芸用の大きなプランターをトイレにしましたが、相変わらず周りは砂だらけです。
室内飼いなので、楽しみにしているのが毎朝の散歩。妻が帽子をかぶると玄関に行き、リードを付けてもらうのを待ちます。最初は3メートルほどでへたり込んでいましたが、ずいぶん長く歩けるようになりました。
家を出て車道を過ぎると、まず大好物の細長い草をシャクシャクと食べ、角の家のポチに挨拶をしてから畑の一本道を進みます。
バッタやトカゲを追いかけたり、ハサミムシに鼻をはさまれて逃げ回ったり、鳥の鳴き声に驚いたり。のどが渇くと葉っぱについた朝露をなめ、最後には私の肩に乗って帰ってきます。
本当は、そんなさゆり本人よりそれを見ているこちらのほうが幸せを感じているのかもしれません。このささやかな生活がもうしばらく続きますように。
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