ニャー(写真)です。たぶん7歳くらいのおどっつぁん(おじさん)です。
 息子の友達が河原に捨てられていた赤ちゃん猫を拾い、息子が飼うことになったとか。
 去年の3月、一人暮らしの息子が住まいを変えることになり、どうか飼ってほしいと懇願してきました。
 前年6月に愛猫ナナを20歳7カ月で看取り、まだ悲しみから立ち直れずにいた私は、しぶしぶ引き受けました。
 3月末の大雨の日、ニャーは息子の首に両手をからめて連れてこられました。ウォー、ウォーと大きな声で鳴きながら。大きな体を息子に必死にからませて、離れるのは絶対にイヤッ!ウォッ、ウォッ!
 私と夫はその姿に涙が止まりませんでした。今でも思い出すと涙が出ます。
 無理やり私がニャーを抱き上げ、「大丈夫、大丈夫。こわくないからね~」と長いこと言い続け、なで続けました。
 東日本大震災のとき、4日間、息子はマンションに帰れませんでした。ニャーはその間、段ボールを食べて生きていたそうです。
 そんな不憫さもあり、今は過保護100%です。
 ニャーは家の外には全く関心がないのに、玄関のピンポンにはどこにいても吹っ飛んで行きます。たぶん、息子の帰りだけをひたすら待ち続け、物音などの気配に敏感になったのでしょう。
 本当に表情豊かな良い猫(岩合光昭さん風に)です。
 最後に「ニャーの歌」を披露します(メロディーは「一年生になったら」のパクリです。ごめんなさい)。
①ネコ学校があったら
 ネコ学校があったら
 ニャー君1番なれるかな
②ネコ学校の1番は
 ネコ学校の1番は
 ネコ学校の級長さん
 バカな飼い主とお笑いください。

(上村あき子さん 宮城県/64歳/会社員)

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