70歳を過ぎて犬を育てていますと、次の三つのことを感じます。
(1)心を癒やされる
(2)70歳を過ぎても、「おじいさん」ではなく、永遠に「おとうさん」
(3)定年を超えていても、夏は6時半、冬は7時半に起こしにくるので、規則正しい生活を送ることができる
 (1)については、病院から退院して自宅療養しているとき、ゆっくり愛犬の「あい」をなでていて強く感じました。そばにいるだけで癒やされます(写真)。
「あい」は、わが家の4代目の犬です。ラブラドルレトリバーとゴールデンレトリバーのミックスで、6歳の雌犬です。
「あい」は最初、静岡に転居した方にもらわれていきましたが、そこのマンションでは犬が飼えないとかで親元に返されました。
 親元では、なんで帰ってきたのかと親犬からいじめられました。飼い主が私に助けを求めてきて、生後6カ月のときにわが家の一員となったのです。
 最初は目がきつく、おどおどしていましたが、女房のやさしさにふれ、だんだんよい目つきになりました。
 ですから「あい」は女房を神様と信じ、短気な私が女房に暴言を吐くとすぐに飛んできて、女房をカバーします。私にはハグをして「喧嘩はいけない」と訴え、私が「もうしません」と言うと納得します。
 過去に育てた3匹の犬はボールが好きで、ダイレクトにキャッチできましたが、「あい」は運動能力が低いのか、いつも頭に当ててしまいます。それがまたたまらなく可愛い。何度も挑戦するのですが、ワンバウンドで捕るのがやっとです。
 それでも、庭に出て「ボールは?」と尋ねると、すぐにくわえて持ってきます。何度も繰り返し続けることが大切と「あい」に教えられています。

(野田明さん 千葉県/71歳/無職)

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