わが家の愛犬「ちょび」(雌、写真)。10年ほど前、夕刊で「子犬、さしあげます」の記事を見つけたのが縁の始まり。犬好きな実家の父まで同行し、車で2時間ほどドライブして引き取りに行きました。
 帰りの車中では、早くこの可愛い子犬を呼びたい一心で名付け合戦。「チャコール」「まる」「バーディー」など候補は出ますが、どれもしっくりきません。
 そのまま2週間いろいろな名前で呼ばれ続けた末、好きなマンガの主人公の犬の名が「チョビ」だったことを娘が思い出し、あ! いいじゃん、それだ! と決定しました。
 ちょびは自分の名前が聞こえると、どこかへ連れてってくれるのか、遊んでくれるのかと興奮します。
 そこで、「ちょーちゃん」とか、ちょっとなまって「ちゃーちゃん」、おねだりするとき鼻をピーピー鳴らすので「ぴーちゃん」、揚げ句は「たろうさん」(もうこれはなんのゆえんもなく、しかも性別も違ったりする)とかごまかして話しているつもりですが、自分のことだとちゃんとわかっているみたいで、じっとこちらを見ています。
 そんなちょびの好物は、バラの花とサツマイモです。バラが咲くと、もうそわそわ。私がはさみを持って庭に出ればピタリと寄り添い、部屋に飾ろうと切った花は、ちょっとの隙に食べられてしまいます。
 サツマイモは、おいしい~!!と思うのか、食べた後、口を「ぽっぽっぽ」と言うかのようにすぼめます。この変顔には、家族みんな、どんなに不機嫌でも、笑顔にさせられます。
 さて。娘に「投稿してみようかと思って」と下書きを見せたところ、「おかあさん! チョビはひらがなじゃないよ! カタカナ!」。えぇーっ!? ごめ~ん、チョビ。

(岩﨑裕美子さん 愛知県/50歳/主婦)

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