第54回 吉本興業と横山やすしさんに学んだこと (2/3) |AERA dot. (アエラドット)

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第54回 吉本興業と横山やすしさんに学んだこと

文・大谷由里子

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連載が本になりました!『ごきげんで生きる48の方法』

大谷由里子著/イラスト・上大岡トメ

978-4022513335

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 一方、相方のきよしさんは、初めて会った新入社員の女の子であるわたしにも、「よろしくな」と深々と頭を下げて握手してくれるような人だった。

「こんな大物が、わたしに」と感激したことをいまでも覚えている。

 やすしさんが仕事に遅れてきたり、暴言を吐いたりしてまわりに迷惑をかけても、きよしさんが代わりにおおらかに「すまん」と言えるような、そんな人だった。

 きよしさんは、社員やタレント、年下年上、ほんとうに誰からも好かれていた。

 この二人は、日本の芸能史に残る突出した才能をもっている人たち。だから普通の人と同じではない。ただ、それでもなお、思う。

 人は、不機嫌な人には近づきたくないのだ、と。

 やすしさんのように特別な才能がある人や抜きんでた力のある人は、たしかに人は機嫌をとってくれる。

 ただそれだって、不運が訪れ、不遇のときは、機嫌をとってくれなくなる。

 基本的に、他人は自分の機嫌をとってはくれないのだ。

 このことは、忘れがちだが覚えておきたい。

 ましてや、わたしたちの99パーセントは、ふつうの人間だ。

「不機嫌な人に近づきたくない」

「他人は自分の機嫌をとってくれない」

 このことは、肝に銘じておいたほうがいい。

 そして吉本興業で、もう一つ大切なことを教わった。


(更新 2016/3/ 4 )


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プロフィール

大谷由里子(おおたに・ゆりこ)

 1963年奈良県生まれ。京都ノートルダム女子大学を卒業後、吉本興業に入社。故・横山やすし氏のマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし注目を集める。2003年、研修会社の志縁塾を設立。「笑い」を取り入れた「人材育成研修」は、NHKスペシャルなど多くのメディアで話題となっている。 現在は、年間300を超える講演・研修をプロデュース中。主な著書に『仕事で大事なルールは吉本興業で学んだ』(こう書房)、『はじめて講師を頼まれたら読む本』(中経出版)など多数。

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