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第54回 吉本興業と横山やすしさんに学んだこと

文・大谷由里子

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連載が本になりました!『ごきげんで生きる48の方法』

大谷由里子著/イラスト・上大岡トメ
定価:1,404円(税込)

978-4022513335

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 新年を迎えたと思ったら、はやもう3月。

 月日がたつのは早い。

 この連載を始めたのは昨年の2月で、もう1年以上が経つ。残念なことに、今回が最終回。

 最終回、古巣の吉本興業と横山やすしさんのことについて書きたい。

 早いもので、横山やすしさんが亡くなって今年でちょうど20年になる。

 1984年の春、わたしは創業以来3人目の女性マネージャーとして、吉本興業に入社した。

 新卒で担当したのが、なんと横山やすしさん。

 押しも押されもせぬ大御所芸人、芸能界やテレビ局の偉い人からも恐れられていた人物だ。

 大声で怒鳴りつけられる、朝も夜中も関係なく電話で起こされるなんて当たり前。とくに相方の西川きよしさんが参院選に立候補したときは、横山さんが荒れて荒れて、大変だった。

 番組に泥酔状態でやってくる。

 わたしが何を言っても「じゃかましい」と怒鳴る。

 しまいには、吐いて倒れる。

 突然、マネージャーのわたしが大勢のマスコミを前にして記者会見に出ることもあった。書けないような苦労もたくさんあった。

 とはいえ、やすしさんは、表舞台に立ったら天才で、怖い面もあったけど、素顔はとてもかわいいトコロのある人。わたしは大好きだった。

 ただ、機嫌がいいときと悪いときの差が激しかった。みんなに恐れられていた。

 最後のほうは、人が寄り付きにくくなってもいた。

 ある事故をきっかけに吉本をやめると、潮が引くように人が去っていった。


(更新 2016/3/ 4 )


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プロフィール

大谷由里子(おおたに・ゆりこ)

 1963年奈良県生まれ。京都ノートルダム女子大学を卒業後、吉本興業に入社。故・横山やすし氏のマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし注目を集める。2003年、研修会社の志縁塾を設立。「笑い」を取り入れた「人材育成研修」は、NHKスペシャルなど多くのメディアで話題となっている。 現在は、年間300を超える講演・研修をプロデュース中。主な著書に『仕事で大事なルールは吉本興業で学んだ』(こう書房)、『はじめて講師を頼まれたら読む本』(中経出版)など多数。