マンガ/上大岡トメ
マンガ/上大岡トメ

 できれば、人に嫌われたくない。「うっとうしい」と思われたくない。

 そして、わたしは、やっぱり、若い子たちにも好かれていたい。

 いつまでも可愛い、おばちゃん、おばあさんでいたい。だから、

「どうすれば嫌われないか」

「どんな人がうっとうしいと思われるのか」

 けっこう研究している。

 そして、意外とこれがツボで、楽しい。

 先日もわが社でバイトしている女子大生がホンネで語ってくれた。

「どんな人がうっとうしい?」ときくと「説教する人」と返ってきた。

 実際、わたしの周囲にもそんな人がたくさんいる。

 本人は、若い子に教えてあげているつもりだけれど、いつのまにか、同じことをウダウダと言っている人。

 たとえば、知り合いの講師の男性。わが社の女子大生に語り始めた。

「人生の幸せは自分からつかまないといけない」

 ここまでは、よかった。

 そこから、「勉強しなければならない」「動かなければならない」と、説教モードになった。

 女子大生もだんだんイライラしてくる。

 でも、彼女たちもオトナ。キリのいいところで、

「そのためには、どうしたらいいんですか?」

 と、おとなしく質問。

 その答えが、

「僕のセミナーに来るといい」

 だったらしい。

 彼女たちは、そこで思った。

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