マンガ/上大岡トメ
マンガ/上大岡トメ

「ごきげんになろう♪」

 と、このウエブ連載を始めたことで、わたしは盛り上がっているけれど、冷ややかな反応をもらうこともある。それどころか、

「バカばっかりの会社でやってられないよ」

「問題はそんなに簡単じゃないよ」

 というトゲトゲしい言葉ももらう。そして、

「勝手にごきげんでいてくれたらいい。他人にもごきげんを押し付けないで」

 そんな書き込みやメールももらったりする。

 そのたびに、

「こんなに不機嫌な人が多いんだ」

 と、驚くだけじゃなく、

「なんで、そんなに不機嫌をまき散らすのだろう?」

 と、不思議に思う。

「幸せになるために、人は生きているんじゃないの?」

 と、思う。

 そして、悲しくなってくる。

 ある時、町を歩いていたら、すごく不機嫌な男性に出会った。人を押しのけて歩いていた。わたしと母になぜかぶつかってきた。

 ぶつかっても、「すみません」のひと言もない。

 「何よ! あの人!!」

 と、言いそうになったわたしに、母がひと言。

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