また、大きくワクワクするもの、小さくワクワクするもの、ワクワクにもいろいろあるはず。

 まずは、自分のワクワク探しをすると楽しい。

 食べ物でも、人生で、楽しく食べられる回数なんて決まっている。

 とにかく、お腹を満たすだけなら、やっぱり寂しい。

 エサじゃない。食事を楽しめるなら楽しみたい。

 店に行ってから、ワクワクするものを頼むのも楽しいけれど、どうせなら、店に行く前からワクワクできたらもっと楽しい。

「どの店に行こうかなあ」

「お店に行ったら何を頼もうかなあ」

 そんなことを考えてお店に行く。

 そして、メニューを見て、さらに楽しめたら、こんなにステキなことはない。

 もちろん、食べることだけじゃない。

 人によっては、買い物だってそうかもしれない。

 ワクワクしながら買い物に行ける人は、とっても幸せだと思う。

 かつて、小学校だった娘に、

「どんなとき、幸せ?」

 と、尋ねたことがある。答えは、

「値札を見ないで、ものが買えたらいいなあ」

 というものだった。その時、

「わたし、そんなに値段を見ているんだ」

 と、ちょっと自分を反省。

 実際、その頃のわたしは、娘に、

「何が食べたい?」

 と、尋ねておきながら、娘がちょっと高価なおさしみやお肉を選ぶと、

「やっぱり、こっちにしておきなさい」

 と、言っていた。そんな時、娘は、

「だったら訊かないでよ」

 と、すねていた。

 きっと、その時のわたしは、娘のワクワクを壊していたのかもしれない。

 お金には限りがある。

 でも、せめて、入ったお店で、ワクワクできるものを頼むことにチャレンジしたい。