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「如月弦太朗」と初対談?!

文・中島かずき

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『シレンとラギ』は無事終了しましたが、『仮面ライダーフォーゼ』も大詰めです。
 オンエアは八月いっぱいですが、この間、最終回の原稿もアップし、みんな最後の撮影に臨んでいます。

 書き上げた時は、仕事の関係もあって「とにかくこれを終わらせなければ」という気持ちでいっぱいだったので、なかなか感慨がわく余裕もなかったのですが、製本された台本が届き、撮影が進んでいるという話を聞くと、「ああ、終わるんだなあ」という思いがじわじわと湧いてきます。
 最初に塚田さんから「新しい仮面ライダーの脚本を書きませんか」と連絡を受けたのが、一昨年の12月。そこから打合せが始まって、一年半。新感線の新作や他の仕事も重なって書く作業としては「しんどいなあ」と思うこともしばしばありましたが、それでも振り返ってみればやりがいがあったし楽しい仕事でした。
 なによりいろんなところで「フォーゼ見てます」という声が聞けたことが励みになりました。特に「子供がファンで、夢中になって真似をしてます」というような話を聞くと、嬉しくなると同時に、改めて、物心ついて最初期に出会うヒーローの物語を書くことの責任を考えます。
 ただ、「フォーゼ」が「平成仮面ライダー」としては異色のライダーだったことは間違いないでしょう。

 作品がクライマックスに向かっていることや夏映画の公開もあり、いくつか取材も受けました。
 主人公如月弦太朗役の福士蒼汰くんと対談を行うという企画があり、こういう場で彼とじっくり話をする機会はこれまでなかったものですから、楽しみにしていました。
 当日、取材場所である大泉学園の東映撮影所に行ってみると、そこにはリーゼントに短ランの如月弦太朗が。
 キャラクターの扮装での対談だったのですね。
 てっきり素の福士くんとやると思っていたので、かなりテンションが上がってしまいました。
 不思議なもので、本編の撮影じゃなくても、弦太朗に扮している時の福士くんは、素の時とはまた違う表情になるのですね。
 本来、素顔の福士くんの性格と弦太朗の性格は真逆だと言ってもいいくらい違うと思うのですが、この一年で随分成長したなあと思います。
 作品の中でも、キリッとしたいい表情を見せてくれるようになりました。

 取材が終わって、仮面ライダー部のキャスト全員と食事に行きました。
 最終回の撮影に入っているので彼らも感傷的になっています。
 大半がまだ10代なのですが、一年以上前、オーディションで初めて彼らに会った時と比べると、ずいぶんしっかりしてきました。 
 結構みんなが言っていたのが、「オーディションに通るとは思わなかった」という感想。
 最終面接は、それぞれ組になって芝居をしてもらうのですが、その時、周りの方が自分よりもうまくて、自分は絶対駄目だと落ち込んだらしいのです。
 まあ、オーディションは、その役との相性というのがあります。
 こちらが欲しいイメージ、ルックスや声、芝居のタイプなどがあわさったイメージに会わない場合は、いくら演技力が高くても、「残念ながら今回は縁がありませんでしたね」というケースも多々あります。
 演ずる側と、制作者側の見方が違うことも結構あるので、受けた役者さんにとっては意外な結果になることがあるのでしょうね。
 ただ、一度決まった役を魅力的に出来るかどうかは、自分たち次第。
 坂本監督も「ライダー部の子達が可愛い」とよく言っていましたが、厳しい撮影スケジュールの中頑張って自分の役を魅力的にしたんじゃないかと思います。

 テレビ本編もまだ一ヶ月半ほど続きますし、夏の映画「仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!」も8月4日全国公開になります。
 もう少しおつきあいいただければと思います。


(更新 2012/7/12 )


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中島 かずき(なかしま・かずき)

 劇作家、脚本家。福岡県出身。1985年より劇団☆新感線の座付き作家に。「阿修羅城の瞳」「髑髏城の七人」などの物語性を重視したエンターテイメント時代活劇"いのうえ歌舞伎"を多く生み出す。「アテルイ」で第47回岸田國士戯曲賞受賞。コミック原作や、アニメ「天元突破グレンラガン」(07、09)脚本・シリーズ構成、「仮面ライダーフォーゼ」(11)メイン脚本など幅広く活躍。脚本を手がけた「真田十勇士」(演出:宮田慶子、主演:上川隆也)が8月から上演される

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