大先輩の若い感性とパワーに脱帽

2012/03/22 19:54

 書店に行くのは大好きなのですが、時々いやになる時期があります。
 一番いやだったのは、双葉社に入社してすぐの頃でしたね。
 それまではどの本も自分の友達だった。こちらが興味を持てば、知らない世界に導いてくれるガイドだった。
 ところが、会社に入るとそうはいかなくなった。
 入社当時は、双葉社の書籍はそれほど売れる本が出ていなかった。他社ではこれだけ売れている本が出ているのに、なんで自分の会社の本でそういうものがないんだろう。
 他の出版社のベストセラーを見ると、悔しくなってしまう。書店に並んでいる本の大半は自分にとってはライバルなわけですね。
 本作りに携わりたくて出版社に行きたいというのは、中学の頃からの夢だったのに、なんとか入社してみたら、書店でそんな思いを持つことになろうとは想像だにしていませんでした。
 特にその時期は、まだ編集部にいなかったので本作りが直接出来るわけではない。しかも入社したばかりで経験もなければ自信もない。苛立ちや焦りばかりが先に立ってしまったのでしょうね。
 編集部に異動になり、年齢を重ねて、双葉社の業界での位置、その中での自分の仕事のやり方などがなんとなく分かってくると、若い頃の焦りは減りました。

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