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『蛮幽鬼』、ついにスタート!

文・中島かずき

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『蛮幽鬼(ばんゆうき)』、無事に初日を終えました。
 新作の初日はいつも緊張するのですが、今回は特に自分としては新しい試みの脚本だったので、お客さんにどうとらえられるか不安な部分がありました。
 芝居が終わり、照明が落ち、客席を暗闇が包んだそのあと客席に響いた拍手の音の厚さに、ようやく安心しました。
 面白いもので、拍手の音でその芝居がいけているかどうか、大体わかるのですね。気持ちが伝わるのでしょうか。
 カーテンコールでは自然発生的なスタンディングオベーションになりました。
 知り合いの感想も上々で、どうやら新しい一歩は踏み出せたかなと思えました。
 芝居の初日の緊張と興奮は独特です。これがあるからやめられないのかもしれない。初日乾杯のあと、いのうえ達と少し飲んだ帰りのタクシーで、酔いをさましながら、まだ胸の奥がざわついているのを感じていました。
 今回も、と言えばいいのか、いい役者、スタッフとお客さん達に支えられて、『蛮幽鬼』、いいスタートが切れたことに感謝します。

 さて、そうは言いながらも僕は次の作品を書かなきゃならない。
 劇場で配られたチラシとホームページで発表されているのでもう解禁でしょう。
 来春、新感線30周年記念興行の第1弾『薔薇とサムライ』です。
 古田新太(ふるたあらた)と天海祐希(あまみゆうき)のダブル主演。
 天海さんは2003年の『阿修羅城の瞳』以来ですので、7年ぶりになります。はやいものですね。
 次は僕らは"音もの"と呼んでいる、生バンドをいれた音楽活劇。昨年の夏に公演した『五右衛門ロック』と同タイプの芝居になります。まあサブタイトルに「GOEMONROCK OVERDRIVE」と謳っているのですから、同タイプも何も一目瞭然なのですが。
 今回の『蛮幽鬼』が重い物語だったので、次は痛快な活劇、歌たっぷり入りをやりたいと考えています。
 新感線の製作の面々も「今日は初日だから許すけど、今後は劇場にはそんなに来なくていいから、はやく次の台本書いてね」光線をビシビシ出していました。
 わかってますよ。こっちだって好きで遅れてるわけじゃない。でもね、アイディアがまとまらないときはまとまらないんだよ。

 などと開き直っても仕方がない。
 少しでも時間を有効活用しようと、最近、ポメラを買いました。
 確かに、ちょっとアイディアをメモしたり、この原稿を書いたりと、短い時間で使う分にはなかなか便利です。
 特に電車の中。
 乗っているのが15分くらいだと、わざわざPC立ち上げるのものな、と思っていたのですが、2秒でマシンが起動するポメラだと、その辺の抵抗はぐっと減る。
 座席でチョコチョコ、プロットメモを作ったりしています。
 こういう小さな努力が実を結べばいいんですがね。
 


(更新 2009/10/ 2 )


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プロフィール

中島 かずき(なかしま・かずき)

 劇作家、脚本家。福岡県出身。1985年より劇団☆新感線の座付き作家に。「阿修羅城の瞳」「髑髏城の七人」などの物語性を重視したエンターテイメント時代活劇"いのうえ歌舞伎"を多く生み出す。「アテルイ」で第47回岸田國士戯曲賞受賞。コミック原作や、アニメ「天元突破グレンラガン」(07、09)脚本・シリーズ構成、「仮面ライダーフォーゼ」(11)メイン脚本など幅広く活躍。脚本を手がけた「真田十勇士」(演出:宮田慶子、主演:上川隆也)が8月から上演される

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