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映画を観て、映画館を考える

文・中島かずき

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 原稿の〆切に追われてはいるのですが、こういう時に限って観たい映画が多すぎます。煮詰まってどうにもこうにも進まなくなったので、こういう時は気分転換とばかり、二本ほどハシゴして消化しました。

 一本目は『スラムドッグ$ミリオネア』。
 アカデミー賞にノミネートされた時にテレビで紹介されていたのですが、その時から気になっていた映画でした。
 二本目は『レッドクリフPart II』。
『Part I』を観た時に、「三国志」の英雄達のキャラの立て方、特にバトルシーンの作り方がまるでゲームの『三國無双(さんごくむそう)』シリーズのようで大喜びしたのですが、完結編ではどんな絵作りが観られるか、楽しみにしていました。

 上映時間の都合で『スラムドッグ』は新宿バルト9、『レッドクリフ』は新宿ピカデリーと劇場を変えてのハシゴです。
 ネットで座席指定までできるので最近はすっかりピカデリー派でしたが、『スラムドッグ』がバルト9でしかやってなかったので、やむなくバルト9で予約。 久しぶりにバルト9のサイトにアクセスしてみると、知らないうちにこちらでもネットで座席指定までできるようになっていました。
 やはり、その方が便利ですものね。お客さんの要望があったのかな。

 さて、予約しようとバルトのサイトに入りましたが、アクセスの導線(ユーザビリティ)は断然ピカデリーの方が分かりやすい。トップページで観たい作品の混雑状況もわかるしそこからすぐに予約にも行ける。
 バルトではまず予約画面に入り、作品を選び枚数を決め、座席エリアを選んだところで、初めて座席の位置が選べる。通路際が好きなので、いつもそこを選びたいと思うのですが、希望の席が取れるかどうかまでたどりつくのにピカデリーよりもかなり段取りが多いのですね。
 まあ、以前は座席指定もできなかったのですから、できるだけましになったのですが。以前のシステムの上に座席指定システムをのっけたので手間がかかるのかなという印象でした。
 やっと席を決め、クレジット決済でネット予約しようとすると何度やっても「失敗しました」のメッセージ。最後には「管理者に連絡を」となります。
 仕方ないのでバルトに電話したら、とりあえずこちらの予約不能はPC上で確認できたようで、席予約は口頭でしてもらい、結局、当日、案内カウンターで現金でチケット引き渡しという事になりました。
 電話での対応は丁寧でスムースだったので、そこには何の不満もないのですが。
 バルト9は、ゲキ×シネの中心館でお世話になっていますが、サイトがもう少しだけ整理されればいいなと思います。
 
 そういえば、先日、ピカデリーに『ヤッターマン』を観に行った時、前日ネットで予約したチケットを劇場で発券しようとしても、いくらやっても出てこない。よくよく確認したら、日曜日のつもりの予約日時が火曜日になっていたのですね。僕の予約ミスです。
 劇場の人にも聞いてみたのですが、やはり一旦クレジットで購入したチケットの日時変更は無理だということでした。
 確かに既に金額は引き落とされてますし、ネット決済の時にその断り書きは出ていて、自分もそれを承諾して購入しているので、あくまでも自己責任。自分のミスなので仕方ないのですが。
 その時は当日券を窓口で買えたのでそれで入場して、火曜日は友人に代わりに行ってもらいました。
 
 シネコンになり、ネットで事前予約できるのは実に便利になったのですが、当日フラリと観に行こうと思うとチケット窓口があまりに混雑していて、上演の時間ギリギリだと間に合わないぞと焦ることもありますよね。そのプレッシャーがいやで、上演時間ギリギリの時にはシネコン以外の映画館を選んだりします。

 こういうことがあると、映画観るのも、便利だかめんどくさいんだかよくわからなくないなあと思います。

 それはさておき、バルト9の中は『五右衛門ロック』祭り。
 ポスターだとか立て看板だとかがやたらにあって驚きました。この館だけ観ると、全国公開拡大ロードショー並みの作品に見えます。
 かたやピカデリーは『GOEMON』のでかいポスターが目につく。
 何、この石川五右衛門三昧。
 知らない人が見たら五右衛門釜ゆで400年祭かとか思いかねません。
 実は江口洋介(えぐちようすけ)さんに『五右衛門ロック』の出演をオファーした時既に、『GOEMON』の主役は決定していました。
 こちらは「石川五右衛門役じゃないんで。そのライバルの役人の役なんで」と説明して受けてもらったという想い出があります。
 それが、こんな形で公開時期が重なるとは。
 偶然とは面白いものです。

 あ、『スラムドッグ』も『レッドクリフ』もそれなりに面白かったです。
 でも、それよりも劇場周りのほうが印象的な映画三昧の日でした。


(更新 2009/5/21 )


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プロフィール

中島 かずき(なかしま・かずき)

 劇作家、脚本家。福岡県出身。1985年より劇団☆新感線の座付き作家に。「阿修羅城の瞳」「髑髏城の七人」などの物語性を重視したエンターテイメント時代活劇"いのうえ歌舞伎"を多く生み出す。「アテルイ」で第47回岸田國士戯曲賞受賞。コミック原作や、アニメ「天元突破グレンラガン」(07、09)脚本・シリーズ構成、「仮面ライダーフォーゼ」(11)メイン脚本など幅広く活躍。脚本を手がけた「真田十勇士」(演出:宮田慶子、主演:上川隆也)が8月から上演される

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