来年、再来年の消費増税が近づくなか、地価が徐々に上がり始めた。マンション購入を考えるなら、値上がり前にしたい。売却する場合のことも考え、値崩れしない場所を選ぶにはどうしたらいいのか。都市圏で直近10年、3年の値動きを徹底調査した。

 今回の調査は築10年(完成から9年以上11年未満)の中古マンション価格をファミリータイプの平均的な広さである70平方メートルに換算し、最寄りの駅ごとに集計した(30平方メートル以下のワンルームは除外)。首都圏、近畿圏、名古屋圏の駅を対象に、「直近10年比較」と「直近3年比較」で騰落率をそれぞれ算出した。

 騰落率を、2012年の価格が5千万円未満の「お手頃価格帯」と、5千万円以上の「高価格帯」に分けてランキングしたところ、お手頃価格の直近10年でトップに輝いたのは大宮駅だ。54.1%と大幅に上昇している。『「マイホームの常識」にだまされるな!』(朝日新聞出版)などの著書がある不動産コンサルタント、長嶋修氏は大宮駅の高騰についてこう分析する。

「郊外の物件では、大宮は一人勝ちといっていいでしょう。おおげさにいえば、『埼玉県内だったら、みんな大宮に住みたい』と考えるような状態です。駅周辺は百貨店など商業施設が集中しており、大宮駅そのものも開発が進んでいて、複数路線が乗り入れている。ランキング上位に出ている駅は、どこも似たような条件がそろっています。4位の柏駅も、『東の渋谷』と呼ばれるほど、いま開発が進んでいるところです」

 不動産調査会社「東京カンテイ」の中山登志朗・上席主任研究員も、上位駅が人気を集めた理由について、「交通利便性の向上」をポイントに挙げる。

「大宮駅はJRの乗車人員が首都圏第8位のターミナル駅です。駅周辺のマンション開発も進み、住宅地としての魅力も兼ね備えたことも上昇の理由でしょう。2位の足立小台(おだい)駅は、08年に開通した日暮里(にっぽり)・舎人(とねり)ライナーの影響が大きい」

週刊朝日 2013年4月12日号