【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン7週連続1位、メタリカ初登場2位
【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン7週連続1位、メタリカ初登場2位

 モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』が7週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 初登場の3月18日付から今週(4月29日付)まで7週連続で1位をキープした『ワン・シング・アット・ア・タイム』。各週のユニット数は以下の通りで、今週も登場7週目としては異例の166,000(1%減少)を維持している。

3月18日 501,000
3月25日 259,000
4月1日 209,500
4月8日 197,000
4月15日 173,000
4月22日 167,000
4月29日 166,000

 今週(2023年4月14日~4月20日)獲得した166,000ユニットの内訳は、アルバム・ストリーミングが151,000(5%減少)、アルバム・セールスが12,000(102%増加)、トラックによるユニットは3,000 (7%増加) で、週間ストリーミングは全36曲で2億171万回を記録した。セールスが大きく上昇したのは、集計期間中にアナログ盤がリリースされたからで、4月8日付以来3週ぶりに1万枚を突破している。

 モーガン・ウォレンは、これで10週(2021年1月~3月)を記録した前作『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』に続き2作連続で7週首位を獲得した。過去10年間で2作が7週以上首位を獲得したのは、モーガン・ウォレンとテイラー・スウィフトの2組だけで、男性アーティストでは初の快挙となる。

 続いて今週2位にはメタリカの新作『72シーズンズ』が初登場。初週アルバム・セールスが134,000、アルバム・ストリーミングが11,500(全12曲で1,591万回)、トラックによるユニットは500をそれぞれ記録して、累計146,000ユニットを獲得した。

 週間セールスとしては今週最も売れたアルバムで、ロック、またはハードロック・アルバムとしては、2019年9月14日付で1位に初登場したトゥールの『フィア・イノキュラム』(248,000枚)以来の最高セールスを更新している。また、週間ユニットとしても過去3年半のロック、またはハードロック・アルバム最大の数字を叩き出した。

 『72シーズンズ』は、2016年11月にリリースした前作『ハードワイアード...トゥ・セルフディストラクト』から約6年半ぶり、通算12枚目のスタジオ・アルバムで、Billboard 200では12作目のTOP10入り、内8作目のTOP2入りを果たしている。

スタジオ・アルバム
6位『メタル・ジャスティス 』(1988年)
1位『メタリカ』(1991年)
1位『ロード』(1996年)
1位『リロード』(1997年)
1位『セイント・アンガー』(2003年)
1位『デス・マグネティック』(2008年)
1位『ハードワイアード...トゥ・セルフディストラクト』(2016年)
2位『72シーズンズ』(2023年)

ライブ・アルバム
2位『S&M』(1999年)
4位『S&M2』(2020年)

カバー・アルバム
2位 『ガレージ・インク』(1998年)

サウンドトラック
9位『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』(2013年)

 『72シーズンズ』からは、リード・シングルの「ルクス・エテルナ」がメインストリーム・ロック・エアプレイ・チャートで11週首位を獲得し、アルバムのヒットに繋げた。同チャートでは、1998年~99年に同11週を記録した「ターン・ザ・ペイジ」と並び、グループの首位最長記録を更新。最新のメインストリーム・ロック・エアプレイ・チャートでは、タイトル曲が6位まで上昇して26曲目のTOP10入りを果たしている。

 3位は、シザの『SOS』(66,000ユニット / 9%増加)が先週の4位から上昇して、テイラー・スウィフトの『ミッドナイツ』(60,000ユニット / 1%増加)は3位から4位に順位を入れ替えた。

 前述の『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(49,000ユニット / 3%増加)は6位から5位、ルーク・コムズの『ゲッティン・オールド』(43,000ユニット / 7%減少)も7位から6位にワンランクアップし、メトロ・ブーミンの『Heroes & Villains』(37,000ユニット / 1%増加)は9位から7位、バッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』(36,000ユニット / 5%増加)も10位から8位にそれぞれ2つ順位を上げた。

 続いて今週9位には、先週の12位からテイラー・スウィフト『ラヴァー』が上昇し、約3年2か月ぶりにTOP10復帰した。本作は2019年8月にリリースされたアルバムで、同年9月7日付で1位に初登場した後、2020年2月22日付を最後にTOP10にはランクインしていなかったが、2023年3月17日からスタートした【The Eras Tour】の反響を受け、35位(3月25日)、13位(4月1日)、16位(4月8日)、15位(4月15日)、12位(4月22日)、そして今週9位まで上昇した。

 10位は、メラニー・マルティネスの『ポータルズ』(33,000ユニット / 31%減少)が先週の5位からランクダウンしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月28日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
2位『72シーズンズ』メタリカ
3位『SOS』シザ
4位『ミッドナイツ』テイラー・スウィフト
5位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
6位『ゲッティン・オールド』ルーク・コムズ
7位『Heroes & Villains』メトロ・ブーミン
8位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
9位『ラヴァー』テイラー・スウィフト
10位『ポータルズ』メラニー・マルティネス