ビー・ジーズの作曲法が明らかに、音楽ドキュメンタリー『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』より
ビー・ジーズの作曲法が明らかに、音楽ドキュメンタリー『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』より

 11月25日に公開される音楽ドキュメンタリー映画『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』から、3兄弟の曲作りの秘密が明らかになった。

 英国出身のバリーと双子の弟ロビンとモーリスのギブ3兄弟によるグループ、ビー・ジーズ。日本でも映画『小さな恋のメロディ』(1971)や『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)のサウンドトラックでお馴染みだが、その歩みは逆風と戦い続ける日々。創作をめぐって想像を超えるプレッシャーにさらされるだけではなく、世界的な名声を得た反動として理不尽なバッシングを受けることも。それでも彼らは代表曲「ステイン・アライヴ」に歌われるように「生き抜く」ことを選択し、時代と立ち向かい、多くの人々の心に残る楽曲を作っていく。

 『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』は、半世紀を超える3兄弟の活動の軌跡を伝える音楽ドキュメンタリーだ。

 1960年代後半にはイギリスでトップスターとなるが、人気絶頂で解散に追い込まれる。2年の空白期間を経て再結集すると大ヒットを連発し、その後、自らの原点であるリズム&ブルース(R&B)を求めてアメリカのマイアミへと拠点を移し、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックが大ヒット。ショウビズ界の頂点へと登り詰める。

 だが、その後にディスコミュージックに対する理不尽なバッシングに晒される。どんな逆風にも固い絆で向き合った3兄弟はビー・ジーズとして活動停止を余儀なくされる。そんな時でも、バーブラ・ストライサンドやセリーヌ・ディオンら錚々たるアーティストに楽曲を提供し、ソングライターとしての存在感を示し続けた。

 今回、その作曲方法が『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』で描かれ明らかになった。

 本編では「常にスタジオで録音作業をしていた。それにスタジオで曲を書く。そんな例は聞いたことがない」…といったビー・ジーズのレコーディング関係者の証言が紹介される。ギブ3兄弟はゼロの状態でスタジオに集まり、その場で作曲作業を開始した。メインボーカルを担当するバリーとロビンが曲を作り始めると、「モーリスが僕らの意図をうまく汲んでくれた。ピアノを弾きながら…突然いい音を出す。“それだ!”」と曲が出来上がっていく。「みんなあとの2人を喜ばそうと頑張った。そうやって曲が生まれた。刺激しあってメロディーが生まれる。そこから曲が育ってゆく」とバリー・ギブが創作の秘密を明かしているのだ。

 名曲の数々は「歌う段階になってその場で作詞する。そのやり方でずっとやってきた。説明は難しいが、3人の心が1つになって曲が生まれる」と続け、兄弟だけの創作活動が続けられたと語っている。

◎映画情報
『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』
11/25(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほかにて公開
監督:フランク・マーシャル
製作:ナイジェル・シンクレア、ジーン・エルファント・フェスタ
脚本:マーク・モンロー
出演:バリー・ギブ、ロビン・ギブ、モーリス・ギブ、アンディ・ギブ、エリック・クラプトン、ノエル・ギャラガー(オアシス)、ニック・ジョナス(ジョナス・ブラザーズ)、マーク・ロンソン、クリス・マーティン(コールドプレイ)、ジャスティン・ティンバーレイクほか

Photo credit(ギター):(c) Chris Walter
Photo credit(ピアノ): Chris Walter/Photofeatures

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