<ライブレポート>moumoon、アコースティック編成で響かせた明るくさわやかなアンサンブル

2022/07/01 18:50

<ライブレポート>moumoon、アコースティック編成で響かせた明るくさわやかなアンサンブル
<ライブレポート>moumoon、アコースティック編成で響かせた明るくさわやかなアンサンブル


 moumoonが、6月26日に【SPRING ACOUSTICS 2022】をBillboard Live TOKYOにて開催した。
 同公演は、moumoonにとって実に12年ぶりのBillboard Liveのステージ。moumoonのボーカル・YUKAに、サポートメンバーとして朝三憲一(Gt.)と真藤敬利(Pf.)が加わったスペシャルなアコースティック編成で、会場いっぱいにさわやかなアンサンブルを響かせた。2ステージで行われたこの公演のうち、本稿では1stステージの模様をレポートする。
 BGMが止むと、拍手で迎えられながら、白いロングワンピースをまとった涼しげな装いのYUKAが登場。客席いっぱいの観客を見渡し笑顔で手をふると、マイクを手に取り「みなさんお久しぶりです!」と明るく挨拶した。そして朝三の軽やかなギターの音色が流れ出すと、1曲目「どこへも行かないよ」がスタートする。エメラルド色の幻想的な照明のなか、ゆったりと揺蕩うようなYUKAの歌声が心地よく響いた。
 続いて披露されたのは、ウインドチャイムが流れ星のきらめきをイメージさせるイントロを抜けて、大きく広がる夜空のような開放感あふれるサビが爽快なナンバー「Tiny Star」。YUKAも大きく手を広げ、のびのびと歌唱する姿が印象的だ。真藤のコーラスとのハーモニーが美しい「Flowers」を挟み、YUKAの高音が美しく響くバラード曲「声」では、ピアノの音色が彼女の澄んだ歌声を、ギターソロがメロディの儚さをいっそう引き立てていて、この3人編成ならではのアコースティックアレンジが光っていた。
 一息つき、YUKAが「ちゃんと会って、直接ご挨拶をしたいと思っていました」とおもむろに切りだすと、今年3月にもうひとりのメンバーであるMASAKI(Composer)と入籍したことを報告。「紆余曲折があってですけども、応援してくれているみなさんのおかげでこうなることができました」「これからもいい曲を届けていきたいと思います。いつも応援してくださってありがとうございます!」とお辞儀すると、moumoonの代表曲「Sunshine Girl」へ。ピアノのご機嫌な跳ねるリズムに、会場からも自然と手拍子が起こる。一気に会場を夏の陽気に包み込むと、その明るい雰囲気のまま「Reflection」に。大空が目に浮かぶような爽やかなメロディに、《自由になっていいの》《きみの世界をもっと好きに生きて》というメッセージが突き刺さってくる。時折、合間に聴こえるYUKAのステップの音が力強い。「君の隣、太陽の下で」では一転し、ゆったりしたバラードに。夕日のような赤橙色の照明と、情熱的なピアノソロが切なさを盛り上げる演出で、会場もしんみりと聴き入っていた。
 「人前に出るたびに、『もうダメだ』と挫折していたときに作った曲です」との紹介で奏でられたのは「I’m Scarlet」。“自分の殻を破る”というエネルギーあふれるメッセージを乗せたYUKAの歌唱に応えるように、観客の手拍子にも力がこもる。続く「ハレルヤ」では、パーカッシブなギターのイントロに観客も思わず体を揺らす。なんども繰り返される《ハレルヤ》というフレーズが祝祭感をあおり、次第に手拍子が大きくなっていくさまが圧巻だった。
 MCの時間に入ると、YUKAは改めて有観客でライブができることへの感謝を語りながら、コロナ禍でライブができなかった、また大学院で心理を学んでいたこの2年半のことを語り始める。「なんて私は無力なんだろうと思って、毎日泣きながら勉強してた時期もあったんですけど……」「私も誰かが迷ってしまったときに、“私はこういう人だ”って思える感覚を思い出させてあげられる歌を、言葉を書いて歌えるようになりたいと、すごく思った2年半でもありました。これからも大切に言葉を紡いで、真剣に歌を歌っていきたいと思います」と呟くように宣言すると、ありのままの“あなた”への応援歌「うつくしい人」へ。続いて、サビの跳ねるようなメロディが高揚感を加速させる「リフレイン」では大きな手拍子が起こり、会場全体がビートにあわせて揺れているようだった。YUKAもそのビートに全身で乗り、客席に笑いかける様子をみせる。その手拍子のまま、ラストソング「Never look back」へ流れ込むと、ステージと客席の一体感は最高潮に。その穏やかな熱気に包まれたまま、ライブ本編が幕を閉じた。
 アンコールでは、メジャー1stシングルの表題曲「Do you remember?」と、最新曲「未来よ、私を追いかけろ」を披露。春から夏へ、季節の移り変わりをアコースティックのやさしい音で運んでくる、まさに陽差しのように明るく爽やかな1時間半のステージだった。


Text by Maiko Murata
Photo by Yuma Totsuka
◎公演情報
【moumoon SPRING ACOUSTICS 2022】
2022年6月12日(日) 大阪・Billboard Live OSAKA
2022年6月26日(日) 東京・Billboard Live TOKYO

あわせて読みたい

  • moumoon、愛の歓びを噛み締めた【OFUTARISAMA】ツアーファイナル

    moumoon、愛の歓びを噛み締めた【OFUTARISAMA】ツアーファイナル

    Billboard JAPAN

    2/19

    moumoon、初のアコースティックベストアルバム発売決定

    moumoon、初のアコースティックベストアルバム発売決定

    Billboard JAPAN

    8/9

  • <ライブレポート>bird、初の配信ライブ 5か月ぶりのパフォーマンスをアコースティック編成で届ける

    <ライブレポート>bird、初の配信ライブ 5か月ぶりのパフォーマンスをアコースティック編成で届ける

    Billboard JAPAN

    7/31

    Tani Yuuki、普遍的なラブソング「愛言葉」アコースティック編成で披露 <THE FIRST TAKE>

    Tani Yuuki、普遍的なラブソング「愛言葉」アコースティック編成で披露 <THE FIRST TAKE>

    Billboard JAPAN

    4/6

  • <ライブレポート>ジャンルを超えたハイブリッドなポップミュージックを生み出し続けるモノンクルの“今”

    <ライブレポート>ジャンルを超えたハイブリッドなポップミュージックを生み出し続けるモノンクルの“今”

    Billboard JAPAN

    3/16

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す