【米ビルボード・アルバム・チャート】BTSが『Proof』で6作目の首位、シザ『コントロール』TOP10復帰
【米ビルボード・アルバム・チャート】BTSが『Proof』で6作目の首位、シザ『コントロール』TOP10復帰

 BTSの『Proof』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作『Proof』は、デビュー曲から最新曲までを収録したBTSのアンソロジー・アルバムで、メンバーのソロ活動とグループ活動を並行すると発表した4日前の6月10日にリリースされた。

 アルバムは3枚組の構成で、デビューから先週のチャート(6月18日付)までにランクインした8曲のTOP40ヒットから、リード・シングルとして発表した「Yet To Come」などの新曲も収録された。3枚組のDisc1、2に収録された35曲はデジタル・ダウンロード、ストリーミングいずれも可能だが、Disc3にあたるデモ音源等13曲はCDにのみ収録されている。なお、CDには複数のバージョンがあるが、現時点でアナログ盤とカセットテープはリリースされていない。

 初週のアルバム・セールス266,000枚のうち259,000枚がCDの売上で、CDのみの週間セールスとしては2021年12月4日付でアデルの『30』が記録した378,000枚以来、過去6か月間の最高値を更新した。その他、アルバム・ストリーミングが36,000(5,284万回)、トラックごとのユニットは12,000をそれぞれ記録して、総ユニット314,000を獲得した。2022年にリリースされたアルバムとしては、3週前(6月4日付)にハリー・スタイルズの『ハリーズ・ハウス』が打ち立てた521,000ユニットに次ぐ記録で、グループとしてはユニット数、セールスどちらも2022年の最大値となった。

 BTSが、米ビルボード・チャートにはじめてエントリーしたのは2013年で、Billboard 200に9年間で15作をランクインさせ、本作を含む6作で1位を獲得した。英語以外の言語を主とするアルバムが1位を獲得するのは『Proof』が史上15作目で、そのわずか15作のうち6作をBTSの作品が占めている。2022年は、その他にも同韓国からStray Kidsの『Oddinary』と、今週2位にランクインしたバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』が、英語以外のアルバムとして1位を獲得している。

 その『Un Verano Sin Ti』は、前週から6%減少したものの、今週も129,000ユニットと高水準を維持して、初登場から6週連続で10万ユニットを突破した。デビューから6週間以上10万ユニットを維持したのは、2018年7月28日から8月25日付までの計7週を記録したドレイクの『スコーピオン』以来約4年ぶりで、次週10万を超えればその記録に並ぶ。

 3位は、前述の『ハリーズ・ハウス』(91,000ユニット / 20%減少)が同位をキープ。前週2位に初登場したポスト・マローンの新作『トゥエルヴ・カラット・トゥースエイク』は、初週から51%減少の59,000ユニットまで落ち込み、4位に順位を下げた。以下、フューチャーの『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』 (55,000ユニット / 10%減少)が4位から5位にダウン。モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』 (52,000ユニット / 1%減少)が同位をキープし、ケンドリック・ラマーの『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』(42.000ユニット / 23%減少)は5位から7位に、オリヴィア・ロドリゴの『サワー』(32,000ユニット / 14%減少)は今週も8位を維持した。

 続いて9位には、シザの『コントロール』が前週の35位からジャンプアップして、久々のTOP10入りを果たしている。本作は、2017年6月9日にリリースされ、7月1日付で最高3位を記録したシザの出世作だが、今月6月10日に発売5周年を記念したデラックス・エディションをリリースしたことで前週から109%増加の32,000ユニットに跳ね上がり、今週再ランクインした。デラック盤には、7曲が新しく追加されている。

 10位には、キャリー・アンダーウッドの新作『デニム&ラインストーンズ』が初登場。初動ユニットは31,000で、その内訳アルバム・セールスが22,000、アルバム・ストリーミングが9,000(1,119万回)トラックによるユニットは1,000をそれぞれ記録した。本作がランクインしたことで、デビュー作からリリースした10作全てがTOP10入りするという快挙を達成している。

『サム・ハーツ』(2005年) 2位
『カーニバル・ライド』(2007年) 1位
『プレイ・オン』(2009年) 1位
『ブローン・アウェイ』(2012年) 1位
『グレイテスト・ヒッツ』(2014年) 4位
『ストーリーテラー』(2015年) 2位
『クライ・プリティ』(2018年) 1位
『マイ・ギフト』(2020年) 5位
『マイ・セイビアー』(2021年) 4位
『デニム&ラインストーンズ』(2022年) 10位

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは6月24日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『Proof』BTS
2位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
3位『ハリーズ・ハウス』ハリー・スタイルズ
4位『トゥエルヴ・カラット・トゥースエイク』ポスト・マローン
5位『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』フューチャー
6位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
7位『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』ケンドリック・ラマー
8位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ
9位『コントロール』シザ
10位『デニム&ラインストーンズ』キャリー・アンダーウッド