ポスト・マローン、ニューALの制作/父になる心境/SNSとの付き合い方を語る
ポスト・マローン、ニューALの制作/父になる心境/SNSとの付き合い方を語る

 ポスト・マローンは初めてパパになることをとても楽しみにしているようだ。Apple Musicのゼイン・ロウとのインタビューで、彼は恋人との間に子どもが間も無く誕生することについて“信じられないほどワクワクしている”と語り、いつも赤ちゃんの人形を持って歩いていた4、5歳の子どもだった頃から夢見ていたことだったと明かしている。

 その人形について彼は、「それが最高にクールなものだと思っていたんですよ。どこへでも連れて行ってました。それがいつまで続いたかは分からないんですけど、母がまだ持っています」と述べ、「ゼイン、自分はすごくワクワクしてるんです。ホットなパパになりますよ」と宣言した。ロウがもっとエッチな言葉があるじゃないかと提案すると、マローンはすかさず、「DILF?よう、調子はどうよDILF!」と返していた。

 マローンは、両親も祖父母になることに“超興奮”していることや、これまでに学んだメッセージは“助けは良いこと”だと語った。そして、2人のティーンエイジャーの父親であるロウが、貴重な瞬間を逃さずに、ハグを全部とっておくことがいかに大事かを強調すると、マローンは、「もう準備はできていますよ。ハグはたくさんあります」と答え、「マジで無限にハグがあります。無限のハグだよ、みんな」と述べた。

 6月3日にリリースされた4thアルバム『Twelve Carat Toothache』について彼は、これまで録音した中で最高のアルバムだと感じており、自身にとって新しい方向性を示すような、心に迫るパーソナルな瞬間でいっぱいだと語っている。彼は、「(米カリフォルニア州)マリブで12時間、暗い部屋に一人で座ってラップトップを持って、ひたすらビートを作っていたんです。(幻覚性のある)マッシュルームをたくさんやりながらビートを作って、“おお!こりゃすげえ!”って思ってました」と、パンデミック中にこの作品をレコーディングしていた時の画期的な瞬間について振り返っている。

 さらに彼は、「それがターニング・ポイントで、そこからアルバムはすんなり出来上がりました。あれはちょっと狂った体験でしたね……あらゆることを経験し、水辺に立つと、押し返されているような感じがして、“なるほど、何か変なことが起きているな”と思ったんですよね」と語っており、 そこで彼は徹夜で一気にアルバムの大半を書き上げた。それまでは何か月もの間“素晴らしい曲”を書いては録音していたが、それらは本当の自分を反映していなかったという。

 行き詰まっていた状況が打開されたのは、彼がいつもトラックを作っていた米ロサンゼルスの狭いスタジオを出て、スタッフを連れてマリブに行った夜だった。そこの雰囲気は、長い間曲を満足に書けずにいた彼を解放し、今では“宇宙で最も幸せな男”になったと彼は言う。本当に自分のためにアルバムを書くことができたからだ。「それが一番大事なことなんです。長い間、どう書けばいいのか分からなかったから」と彼は述べている。

 ちなみに彼は、自身の思い付きが全て素晴らしいとは限らないことも知っていて、「“Twelve Carat Toothache”を無料で配布する」という元々のアイデアは断念している。

 TikTokなどでバズる何かを作ってほしいとレーベルに指示されたらどうするかという話題に移ると、彼は自分にとってTikTokで“自然な何かを作るのはすごく難しい”と述べた。彼は、「自分はとにかく正直でありたいんです。音楽でも正直に、マーケティングでも正直に。物事のバイラリティー(ネット上で人気に火がつくこと)がどうであれ、とにかく本当に正直でいようと思ってます」と語り、「これはあくまでも自分の個人的な意見で、そういうものから距離を置くよう意識的に変えてきたんですが、人生にポジティブな影響を与えてくれましたね」と続けている。

 最後に彼は、「自分にとって正しいことをすべきなんです。“アリーナで演奏したり、フェスティバルのヘッドライナーを務めたりしているのだから、そんなことする必要はないだろう”という選び方はしないことですね。結局のところは心地良いことが肝心で、自分がやっていることが心地よく感じられなければダメなんです。そういう意味でもSNSはあまり好きではないんですよ」と語っている。