<インタビュー>WONHOが古家正亨と対談、韓国カムバック『Blue Letter』を語る
<インタビュー>WONHOが古家正亨と対談、韓国カムバック『Blue Letter』を語る

 WONHOが韓国で2枚目のミニ・アルバム『Blue Letter』をリリースした。昨年9月、アルバム『Love Synonym #1: Right for Me』でソロシンガーとして新たなスタートを切ったWONHOは、この1年、自分がやりたい音楽に真摯に向き合ってきた。そうして生み出されたアルバム『Blue Letter』は、音楽的な挑戦のみならず、自分の内にある声をファンに届けたいという気持ちで制作されたものだという。今回は韓国エンタメに詳しく、WONHOとも親交のある古家正亨をインタビュアーに迎え、韓国でカムバックを翌日に控えたWONHOにリモート取材を敢行。最新アルバム『Blue Letter』について深掘りしていく。

ーー韓国ではいよいよ明日、2ndミニ・アルバム『Blue Letter』でカムバックとなるわけですが、このアルバムのコンセプトを教えてください。そして、アルバム名にはどんな思いが込められていますか?
WONHO:憂鬱な気持ちを抱えていた時、僕は周りの方や僕を支えてくれる方、そしてファンのみなさんのおかげでそのつらい時期を乗り越えることができました。BLUEは英語で憂鬱さを表す単語でもありますが、僕はそのBLUEを避けるのではなく、むしろそれも美しさとして受け入れることで、よりよい方向に進んでいこうという僕なりのメッセージが込められています。

ーータイトル曲は「BLUE」です。僕も聴かせていただきましたが、海を連想させる爽やかでポップなダンスナンバーでありながら、いろんなことを思い浮かべさせる曲だなと感じながら聴きました。WONHOさんが思う、この曲の聞きどころを教えてください。
WONHO:古家さんも曲を聴いてわかっていただけたと思うのですが、曲そのものがすごくいいので、曲に関しては置いておくとして(笑)。歌詞をじっくり読み込んでいただくと、よりこの曲を理解していただけるのではないかと思います。憂鬱さとBLUE、そして青い海という3つのキーワードをテーマに僕が直感的に書いた歌詞で、青い海で泳ぐ姿が別の視点からは憂鬱さにはまり込んで抜け出すことができないことの喩えになっていたり、歌詞が二重の意味を持っていたりするんです。でも、そんな憂鬱な日もあるけれど、僕たちはまだ若いし挑戦できることも多いから、そんな日もポジティブに受け止めて乗り越えようという、僕なりの前向きなメッセージを歌詞に込めました。

ーー素晴らしい! 歌詞を書いていた時、頭に思い描いた海はありますか?
WONHO:カリフォルニアです。

ーーそうだったんですね、僕はなんとなく韓国の海を想像していました(笑)。
WONHO:アメリカのドラマでよく見たカリフォルニアの海を思い浮かべていましたね(笑)。

ーー「Intro」、「BLUE」のEnglish Ver.を含めて全7曲収録されていますが、それぞれの曲の簡単な紹介をしていただけますか?
WONHO:1曲目の「Intro」は、過ぎ去った日々とその時に感じた感情、そして僕が考えていたことを1つのオブジェにしたような曲です。僕が考えていたことを具現化して表現するなら、それはどんな模様でどんな色だろうと思い浮かべて、それを音楽にしたものです。僕の感情をすべてこの曲に注ぎ込んだつもりではありますが、ファンの方に喜んでいただけたら幸いです。

 2曲目の「BLUE」はタイトル曲ですが、先ほども言ったとおり二重の意味を持つ曲で、カリフォルニアの海を思い浮かべながら書きました(笑)。希望のある曲になったと思います。ベースとギターのサウンドをメインに、とても繊細に作り上げました。

 3曲目の「No Text No Call」は、ファンのみなさんと僕の距離について語った曲です。僕がひとりでいる時、活動をしていない時、僕がファンのみなさんに抱いている感情とファンのみなさんが僕に感じている感情、おたがい愛し合っているのに連絡を取り合うことはできないというもどかしさについて歌っています。ファンのみなさんに向けた曲ではありますが、ファンではない方が聴いても自分のこととして共感していただける曲になっています。

 4曲目の「Come Over Tonight」は音楽的なチャレンジをした曲です。悲しいようでいて淡々としたギターの上に強烈なボコーダー(エフェクターの一種)を重ねた美しいハーモニーが特徴で、サビの後に待っている808ベース、シンセサイザーとギターサウンドが一緒に交わるドロップが印象的です。トレンディなリズムと感性的なメロディが合わさった曲だと思います。

 5曲目の「24/7」は1週間を意味する単語で、つまり毎日という意味ですが、これもファンのみなさんに「いつでもそばにいるよ」ということを伝えたくて書いた曲です。でも、ただ「いつもそばにいるよ」と歌ってもありきたりなので、少し強めのサウンドでこういうメッセージのある曲にしたら面白いんじゃないかと思って作った曲です。

 6曲目の「Stranger」は、このアルバムの中で最後に作った曲です。ファンのみなさんや僕を愛してくれる人と離れざるを得ない時、僕が感じた気持ちを込めました。ひとり取り残された時の気持ち、言葉にするには少し暗い気持ちを込めた曲です。

ーーアルバムのタイトルにLETTERという言葉が使われていますが、WONHOさんは手紙はよく書くタイプですか? メッセージと電話では、どちらのほうが相手に想いを伝えやすいですか?
WONHO:もともと僕は電話のほうが好きで、メッセージのやりとりだと言いたいことがきちんと伝わってるか不安になります。でも夜遅くなることも多いので、そういう時はメッセージを残しておきますね。本当だったら電話で伝えたいことを全部書いてしまうので、すごく長くなります。

ーーメッセージの返事は早く欲しいほうですか? それとも待つほうですか?
WONHO:仕事の案件なら返事は早くほしいですね。でも返事がなかなか来ないと、「お風呂にでも入っているのかな?」とソワソワします(笑)。たとえば僕はSNSに写真をアップする時、事前に会社に送ってチェックしてもらってるんです。通りすがりの人の顔が写ってしまっていないかとか、気をつけないといけないことが多いので。そういう時は早く返事が欲しくてソワソワして待っています(笑)。

ーー直筆の手紙を書くことはありますか?
WONHO:最近は、手書きはほとんどしませんね。手紙はおろか、歌詞のメモすらもスマホのメモアプリに打ち込んでいます。スマホのメモアプリに入力すればiPadともリンクしているので共有されるし、便利なんですよ。

ーー「BLUE」のミュージックビデオについても紹介していただけますか?
WONHO:「BLUE」には、僕が想像していた印象的な僕のイメージと、僕が経てきた試練、そして乗り越えた姿の3つを込めて、ハイティーンらしく解釈したものです。ファンの方には喜んでいただけるとうれしいですが、ミュージックビデオはいつも難しいですね。3分の中にいろんなものを込めないといけないので。僕も何度も経験していることだけど、そんな僕でも理解が難しいことがあります。でも、今回はよくできていると思うので、期待してください!

ーー映像イメージやアイディアはWONHOさんが?
WONHO:ミュージックビデオを作るたびに、ほとんど僕が考えていますね。

ーーその髪色はカムバックのために染めたんですか?
WONHO:はい、今回のカムバックのためにカラーリングしました。ここまで白い髪色は、やったことはあるけどそんなに多くはないですね。ソロデビュー以降はほぼブリーチのみで、前回は黒に染めて、今回は白です。

ーー白にしたのは何かコンセプトがあるんですか?
WONHO:昔、白い髪で毛先だけ青くしたことがあるんですけど、今回のタイトル曲が「BLUE」なので、それをまたやりたくて。白い髪でベースを作っておいて、毛先の青は目立つからその部分はエクステにして、ステージの時だけ付けられるようにしたんです。

ーーきれいですね! 本当に爽やかです。
WONHO:韓国語では“清涼”と言うんですよ。

ーー最後に、カムバックを楽しみにしている日本のファンのみなさんにメッセージをお願いします。
WONHO:いよいよ明日、韓国でアルバム『Blue Letter』がリリースになります。日本のファンのみなさんもこれまで韓国のアルバムを愛してくださっていますし、今回のアルバムも変わらず愛してくださるとうれしいです。そして、今はコロナのせいでいろいろと大変なことが多いですが、僕の曲が力になればうれしいです。

◎リリース情報
2ndミニ・アルバム『Blue Letter』
2021/9/14 RELEASE

◎ライブ情報
【WONHO CONCERT <WE ARE YOUNG>】
2021年11月13日(土)・14日(日)
開催地:韓国・ソウル(YES24 LIVE HALL)