米カリフォルニア州、1,000人以上の屋内イベントでワクチン接種証明/陰性証明を義務化
米カリフォルニア州、1,000人以上の屋内イベントでワクチン接種証明/陰性証明を義務化

 現地時間2021年8月18日、新型コロナウイルスのデルタ株への懸念が高まる中、米カリフォルニア州で1,000人以上が集まる屋内イベントに参加するためには、ワクチン接種完了の証明または新型コロナウイルス検査の陰性証明が必要になると州政府が発表した。

 新しい規制は9月20日から施行され、コンサートやスポーツ観戦などのイベントに影響する。同州では、すでに5,000人以上の屋内イベントにこの規制が適用されていたが、参加者は証明書を提示する必要がなかった。今回の州政府の規制で、参加者はワクチン接種の証明書、またはイベント開催の72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出が求められることになる。さらに、12歳以下の子供など、ワクチンを接種できない人は検査の陰性証明の提出が必要となる。

 1万人以上の屋外イベントでも、同様の規則が推奨されているが、義務ではない。ショッピングモールや美術館などの「通常の運営の一環として、一般の入場が許される」会場では、5,000人以上が集まるイベントを開催している場合を除き、今回の規制の対象外となる。

 少なくとも11月1日まで適用される予定で、州政府は10月15日までに延長の必要性を判断するとしている。

 ギャビン・ニューサム知事は、企業や集会のコロナウイルスの規制をほぼ全て解除し、6月に同州の経済活動の再開を発表した。しかし、州内での新型コロナウイルスの感染者が増加したため、彼はすぐに方針を転換した。同州公衆衛生局によると、今回の州全体での規則変更は、現在同州で最も多い新型コロナウイルスのデルタ株の感染を減少させるのと同時に、より多くの人にワクチン接種を促すことを目的としている。

 同州公衆衛生局は、「カリフォルニア州では現在、新型コロナウイルスの感染者数が10万人あたり25.7人と、パンデミック中で最も急速に増加しており、感染者の割合は2か月で11倍に増加しています」と発表した。「感染力が強いデルタ株が急速に広がっていることを考えると、大規模かつ深刻な大流行を引き起こす可能性のある大型の屋内イベントでは、さらなる予防処置を講じる必要があります」と続けた。

 今回の規則の変更は、8月19日から施行される新しいマスク義務に伴うもので、ワクチン接種の有無にかかわらず、1万人以上が集まる屋外のイベントでは、参加者はマスクを着用することが義務付けられる。屋内でのマスク着用義務は7月17日から実施されている。

 同じように米国内のライブ会場やプロモーターも規制を強化している。世界最大のコンサート・プロモーターのライブ・ネイションは、10月4日から同社が所有・運営する全ての会場やフェスティバルで、アーティストやファンにワクチン接種の証明書または検査の陰性証明を義務付ける。ライブ・ネイションの競合会社であるAEGは、10月1日から同社が所有・運営する全てのクラブ、劇場、フェスティバルへの入場時にワクチン接種の証明書の提示を義務化し、検査の陰性証明では会場に入場できないことになる。