<ライブレポート>Perfume、ファンとの絆が最高のグルーヴを生んだ1年半ぶりの有観客ライブ【Perfume LIVE 2021 [polygon wave]】

2021/08/16 18:08

<ライブレポート>Perfume、ファンとの絆が最高のグルーヴを生んだ1年半ぶりの有観客ライブ【Perfume LIVE 2021 [polygon wave]】
<ライブレポート>Perfume、ファンとの絆が最高のグルーヴを生んだ1年半ぶりの有観客ライブ【Perfume LIVE 2021 [polygon wave]】


 Perfumeが2021年8月14日・15日の2日間にわたり、神奈川・ぴあアリーナMMにてワンマンライブ【Perfume LIVE 2021 [polygon wave]】を開催し、待ちに待ったファンたちと共に、最高のエンターテイメントショーを創り上げた。本レポートでは14日の模様をお届けする。
 昨年、結成20周年・メジャーデビュー15周年を迎えたPerfume。彼女たちが有観客によるワンマンライブを行うのは、2020年のドーム・ツアー【Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome】以来1年半ぶりのことだ。コロナウィルス感染症予防を徹底した開催ということで、チケットはオフィシャル・ファンクラブ「P.T.A.」会員のみで抽選販売。プレミアムなライブとなった(15日はライブ・ビューイングも実施)。会場のアリーナ(1階)はすべてステージセットが設置されており、観客は2階~4階からステージを見下ろす形となっていた。
 開演時間を過ぎて自然発生した手拍子に応えるようにSEが徐々に大きくなり、会場が暗転した。緊張感のあるシーケンスが流れ出し、ステージの全貌が明らかに。正面のビジョンと地続きになった長方形の巨大なLEDステージだ。そこに映し出されたキーボードを操作する両手が、ポリゴンで人物を創り出し、かしゆか、のっち、あ~ちゃんを誕生させると、3人がそれぞれ登場してステージ中央に集結。「不自然なガール」からライブがスタートした。窓から日差しが入るように、LEDでストライプ状に光と影がステージに映し出されている。ダンスグループELEVENPLAYのダンサー16人と共に、圧倒的な演出の中を歌い踊ると、「Pick Me Up」へ。真っ赤な衣装を身に纏った3人の姿が16ビートのダンサブルなサウンドに、より情熱的な趣を与えていた。続く「再生」では表現力豊かなダンスと前のめりなビートに、観客も緩急をつけた手拍子でノッていく。
 オープニングから会場中がハイテンションで、曲が終わるごとに拍手の音がものすごい。特に最初のMCで「かしゆかです! あ~ちゃんです! のっちです! 3人合わせて、Perfumeです!」といつもの自己紹介をしたときは、いつまでも拍手が鳴りやまず。その音を聴きながら目を潤ませる3人の表情が、いかにこの日のライブがPerfumeとファンにとって特別なものであるかを物語っていた。
 「会えましたね! ずっと会いたかったよ! みんなに会いたくて、新しい何かを表現したくてたまらなかったこの1年半。今日は、私たちだけのフィールドで表現したいと思います。みなさんにはマスクを着用していただかないといけないですが、私たちの記憶の中にみんなと交わし合った熱い熱い絆が変わらずに染みついています。今日は声が出せないですけど、手や足を鳴らしたり、頭を振ったり、どんな形でも私たちへの思いをバンバン表現してください。全部受け取ります! 私たちだけの、新時代のライブを築いていきましょう。」(あ~ちゃん)
 「みんなの熱い魂のこもった拍手でライブを最高のものにしてほしいと思います。(大拍手が起こる)声に聴こえる! みんなの拍手が声に聴こえて感動してます。リハーサルのときも、今日この場に立たないと準備してきたものを見てもらえない状況の中で頑張っていて。今日、裏にいてみんなの拍手が聴こえてきたときに、自分の中で眠っていたものが湧き上がってきて、やっと今“Perfumeののっち”になれた気がします。」(のっち)
 「1年半、私たちもみんなもいろんな思いを抱えながら、毎日を一生懸命生きていたと思うんですけど……今日までよくがんばったね、みんな! みんな偉いよ。1人1人ハグしたいぐらい(笑)。会いに来てくれる決断をした人、会いに来られない人もいるし、会えるけどやめたという決断をした人もいると思う。でもどれが正解っていうことはないから。それぞれお互いを大切に思いやって、今日のライブを成功させましょう!」(かしゆか)
 それぞれがファンへの感謝を伝えた後も続いたMCでは、すっかりライブのブランクを忘れるような、これまでと何一つ変わらない和気あいあいとした3人の様子が見られてほっこりさせられた。ライブを再開すると、白い衣装にチェンジ。スタジオ音源よりもかなり低音が効いていて揺さぶられた「Future Pop」、都会の夜景がバックに映し出され、3D映像の建物の上に立って歌っているような「TOKYO GIRL」と続く。その後はちょっと懐かしい「I still love U」「マカロニ」が続けて歌われた。曲が始まったとたんにベースラインに合わせて手拍子が起こった「マカロニ」では、マイクスタンドで歌う3人がモノクロでビジョンに映し出され、ノスタルジックなムードの演出となった。
 ダンサーが映像と共に表現したインタールードを挟みステージに再び登場した3人が黒いマントを脱ぎ捨てると、最新曲「ポリゴンウェイヴ」の衣装になって歌い出した。ステージ上は四角いメッシュ画面となり、様々な形状のポリゴンの映像と立体的なオブジェが行き交う中、無機質なボーカル、4つ打ちのビートが延々と刻まれるカオスな空間に。繰り返し聴くごとにクセになる楽曲だ。今後のPerfumeが描く世界を想像させるには十分のインパクトのあるパフォーマンスだった。緑色のレーザーが飛び交った「GLITTER」では、煌びやかなシルバーの衣装でかしゆか、あ~ちゃん、のっちそれぞれがステージのせり出しに分かれて客席を煽りながら歌い、終盤には天井から銀の紙吹雪が舞い落ちる華やかな演出で高揚感を煽った。
 そのままの流れで、“Perfumeとファンの絆を確かめ合う”おなじみの「P.T.A.」のコーナーへ。序盤のMCで練習したコール&ボディランゲージから、「Perfume」「はみがきじょうずかな」「MY COLOR」「Puppy love」と、曲ごとの振り付けをレクチャーして観客の体を動かしていく。「ねぇ」の振り付けでは3人が渾身のキメ顔で笑わせた。最後は夏のダンスとして、あ~ちゃんのリードで「スイカ、浮き輪、阿波踊り!」と次々と振りを繰り出して、「いい感じで体があったまってきたんじゃないですか!? 全力で全部出しきってくださいよー!」と、ライブは爆音で始まった「FAKE IT」で後半に突入した。4階にいても体にビリビリ振動が伝わる強烈なビート。そんなサウンドに乗せた3人の歌声は至って軽やか。そんなギャップが楽しめるのもPerfumeの音楽的魅力だ。
 曲が終わってすかさず青い枠がグーっと中央に集まりギュッと囲まれた3人がフォーメーションを決める。「ポリリズム」だ。歌、手拍子、トラック、照明などが混然一体となって、凄まじい盛り上がりとなった。続いてカラフルにステージが彩られた「Time Warp」ではダンサーも加わり、レトロなゲーム画面を見ているようなポップさで魅せる。バックのビジョンだけでなく足元にも3人のパフォーマンスが映し出された「Miracle Worker」を歌い終わると、最後のMCへ。
 「やっぱり一緒に創るステージは最高ですね! 会場がすごくあったかくて。ライブを通してこんなにず~っと笑ってたのは初めてです。このライブ、ステージを作ってくれるスタッフさんにも拍手をお願いします。」(かしゆか)
 「Perfumeのことを応援してくれて、これからも人生を一緒に歩んでいくんだろうなって思うみなさんと、この日を迎えられて本当に嬉しく思います。忘れられない一日になりました。」(のっち)
 「この1年半、ライブが中止になることが続いて、もしかしたら、もう一生ライブができないんじゃないかなって。そんな一喜一憂していたときに、たくさんメッセージをいただきました。みんな、自分のこと以上に私たちのことを思ってくれました。みなさんのそういう思いと言葉が私たちに届いて、今日を迎えることができました。直接『ありがとうございます』って言えて本当に幸せです。」(あ~ちゃん)
 この1年半の思いを吐露しつつファンへの感謝を伝えた3人。「ラストにはこの楽曲がいいんじゃないかなって満場一致で決めました。みんなで今日交わしたグルーヴとバイブスをぶつけてもらえたら良いなと思います。せ~の!」で、会場中から一斉に掌がステージに向けられて始まった「MY COLOR」へ。演出なしのシンプルなステージングで客席へ語り掛けるように歌い、会場が一体となった。これでライブは終了と思いきや、突如4つ打ちのビートで曲がスタート。サビの<ステージに立つの>という、アーティストとしての意思表示とも取れる歌詞が印象的な新曲が披露された。歌詞に合わせて3つの大きなミラーボールが、頭上ではなく地上のステージで回っていたのが今のPerfumeの姿勢を象徴しているように思えた。
 エピローグでは、再びポリゴンに戻って行った3人がステージを去り、「See you at the next stage.」とメッセージが残され、約2時間16曲に及ぶライブはエンディングとなった。序盤からの総合芸術的で圧倒的な演出と、低音の効いたトラックによるアッパーな楽曲で、終始、高揚感のあるライブだった。そして何よりも、Perfumeの3人がステージに懸ける信念と情熱、ファンへの思いと強い絆が感じられて、最高に楽しくて感動的なエンターテイメントショーとなっていた。
 なお、この日のライブは12月にAmazon Prime Videoで配信が予定されていることがライブ中に発表されている。足を運べなかった方は是非お見逃しなく。また、Perfumeは今秋から全国5か所を廻る【Reframe】ツアーを行うことも発表している。

Text by 岡本貴之
Photos by 上山陽介、木村泰之
◎セットリスト
【Perfume LIVE 2021 [polygon wave]】
2021年8月14日(土)神奈川・ぴあアリーナMM公演
OP. システムリブート
1. 不自然なガール
2. Pick Me Up
3. 再生
4. Future Pop
5. TOKYO GIRL
6. I still love U
7. マカロニ
8. ポリゴンウェイヴ
9. 無限未来
10. GLITTER
11. FAKE IT
12. ポリリズム
13. Time Warp
14. Miracle Worker
15. MY COLOR
16. 新曲(未発表)

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