<ライブレポート>KOTORIの47都道府県ツアー【PLAY FOR THE FUTURE TOUR】がスタート 確実に変化したスタイルを如実に感じる公演 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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<ライブレポート>KOTORIの47都道府県ツアー【PLAY FOR THE FUTURE TOUR】がスタート 確実に変化したスタイルを如実に感じる公演

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<ライブレポート>KOTORIの47都道府県ツアー【PLAY FOR THE FUTURE TOUR】がスタート 確実に変化したスタイルを如実に感じる公演

<ライブレポート>KOTORIの47都道府県ツアー【PLAY FOR THE FUTURE TOUR】がスタート 確実に変化したスタイルを如実に感じる公演


 KOTORIが自身初となる47都道府県ツアー【PLAY FOR THE FUTURE TOUR】を6月26日に地元である埼玉・越谷 EASYGOINGSでスタートさせた。

 【PLAY FOR THE FUTURE TOUR】は今回の公演を皮切りに、11月6日の東京・下北沢 Daisybar公演まで全50公演を行なう。また、11月3日に都内某所にて行われる公演に関しては後日発表とのことだ。今回の公演では、5月12日にリリースした3枚目のフルアルバム『We Are The Future』に収録されている楽曲を中心として披露された。『We Are The Future』はライブができなかった2020年に1年間かけて制作され、KOTORIにとっても大きな変化が表現されている作品だろう。本公演でどのように響くかが注目された。

 1曲目は『We Are The Future』に収録されている「光」でスタート。最初から飛ばすのではなく、ゆっくりとした歌と弦の1本1本がはっきり聴こえるエレキギター、リズミカルに鳴るドラムで、徐々に場の空気を作っていく。続いて「羽」で場を温めたあとに、横山優也(Gt, Vo)が印象的なセリフを発した。

 「今日はちょっと違うんで、各々で楽しんでいってください。よろしくお願いします!」

 あらかじめ『We Are The Future』を聴いていた人はわかると思うが、今作は今までのKOTORIとは違う。3曲目から12曲目まで『We Are The Future』に収録されている楽曲が披露されたのだが、ライブの現場でも(だからこそ)その違いが如実に表れている。リスナーを鼓舞するような楽曲だけでなく、自身が持つ悲しさや空しさ、そして淡い優しさなどを込めた楽曲が、エレキギター特有の乾いていて、時に歪んだ音とともに広がる。5曲目に披露された「Anywhere」は代表的だろう。歌声にもエコーをかけ、より空間に広げようとしている意識がある。最後には激しいドラムと歪んだギター、そしてつま弾かれるもう1つのギターが合わさり、音の広がりさることながら、強制的に降ってくる音の力に圧倒された。そして、再び横山が話す。

 「自分らでも違和感しかないですけど、めちゃくちゃいいわ」
 「このツアーは好きなことしかやりません。すみません」
 「熱い曲はウォーってなるけど、音に入り込むというか、そういう感覚は結果が出るまで不安なんですけど、面白いと思っていて。結果、めっちゃ気持ちよかったとなるのがこのツアーの目標です」

 6曲目以降は横山の言葉を借りると「揺れる」楽曲が続いた。「風に吹かれて」はリズミカルなリフとドラムが軸となって、文字通り風に吹かれた時の心地よさを表現していた。6曲目の「sora」や8曲目の「ソングバード」もそうだが、空や風や海などといった自然を表す言葉がちりばめられている。これまでのKOTORIでも自然を舞台とした抒情的な歌はあったが、その色は2020年を通ったこともあり、オーディエンスの中にはさらに強く感じた人もいただろう。その後は「東京より愛を込めて」や「春一番」で、オーディエンスの揺れを徐々に強めていく。

 「このアルバム作ってる時に、僕はメンバーのことを嫌いになり、この世のすべての人を嫌いになり…。歌詞を入れたんですよ。でもその歌詞も『なんで俺1人だけなんだ』とか『頑張っているのは俺だけか』とか書いたんですよ。そしたらみんな変な顔して、佐藤(Ba)が家来て、話して。あのときすごい部活感あってよかったね。仲直りでみんなでから揚げ食ったよ。1キロも。その歌詞がそこから真逆になって、俺は1人じゃないし、みんなも1人じゃない。簡単に言うとバンドって最高って思いました」

 と、横山が言って披露したのは「I'll Never Walk Alone」だった。確実にKOTORIにとって変化があった2020年であり、その道中は決して楽しいものだけではなかったことが分かる言葉だ。「だって今はまだ長い道の途中」とあるが、2021年以降も確実に待ち受けるであろう変化を前にして、今まさにここで出来るサウンドを説得力を持って披露したその力強さが印象的だった。

 そこからは怒涛の展開だった。「ラッキーストライク」そして「ジャズマスター」と、これまでのKOTORIのライブでは定番と言える楽曲がどんどん投下され、オーディエンスは声を出していないものの、ボルテージを一気に上げた空気を感じた。KOTORIが変化したからと言って、これまでの楽曲を披露しないなんてことはない。最終的には変化を受け止め、振り返ってみてその価値を再び確認するという姿勢を感じつつ、そのKOTORIの精神的な強さを感じるライブだった。だからこそ、本編最後に披露した「We Are The Future」も納得する。そんなことを言えるのは、過去をしっかり見ることができるからだ。


Text by Akihiro Ota


◎公演情報
【PLAY FOR THE FUTURE】
2021年6月26日(土)
埼玉・越谷 EASYGOINGS
1. 光
2. 羽
3. ふたり
4. sleepless
5. Anywhere
6. sora
7. 風に吹かれて
8. ソングバード
9. SPARK
10. 東京より愛を込めて
11. 春一番
12. I'll Never Walk Alone
13. ラッキーストライク
14. ジャズマスター
15. unity
16. I DON'T CARE!!
17. We Are The Future
en1. 素晴らしい世界
en2. 遠き山に陽は落ちて


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