C SQUARED『Stargazer』Tomoya(vo)初単独インタビュー「日本人だからこそ鳴らせる音楽で【Coachella】のステージに立つ」 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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C SQUARED『Stargazer』Tomoya(vo)初単独インタビュー「日本人だからこそ鳴らせる音楽で【Coachella】のステージに立つ」

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C SQUARED『Stargazer』Tomoya(vo)初単独インタビュー「日本人だからこそ鳴らせる音楽で【Coachella】のステージに立つ」

C SQUARED『Stargazer』Tomoya(vo)初単独インタビュー「日本人だからこそ鳴らせる音楽で【Coachella】のステージに立つ」


 ダンスミュージックとバンドミュージックを融合させた音楽性(R&B、ジャズ、ヒップホップ、ハウス、ソウル、ロックなどのミクスチャー)でリスナーの体も心も踊らせるポップバンド、C SQUARED(シースクエアード)。「日本人だからこそ鳴らせる音楽で【Coachella】のステージに立つ」という野望を胸に活動している彼らだが、そのフロントマン兼コンポーザー・Tomoya(vo)が新作『Stargazer』リリースタイミングで初の単独インタビューに応えてくれた。

 今後、日本はもちろん、世界中で活躍する可能性を大いに秘めた存在なので、この機会にぜひ注目してほしい。

◎C SQUARED『Stargazer』Tomoya(vo)初単独インタビュー

<マルーン5を聴いたときに「え? ダンスとバンドが融合してるじゃん。俺も融合したいな」と思ったんです>

--こうしてインタビューさせて頂くのは初めてなので、C SQUAREDをまだ知らないリスナーにも興味を持ってもらえる内容に出来ればと思っていまして。

Tomoya:ありがとうございます。こういうインタビュー自体初めてなので、いろいろ語らせて頂ければと思っています。

--C SQUAREDは、ダンスミュージックとバンドミュージックを融合させた音楽性ですよね。そして、その楽曲群をTomoyaさんが手掛けてられているわけですが、どんな音楽を聴いて育ってきたんですか?

Tomoya:親が大好きなマイケル・ジャクソンの映像が延々と流れているような家で育ったんです。車の中でもずっとマライア・キャリーとか宇多田ヒカルさんとかR&B寄りの曲ばかり流れていて。その影響もあって小学校3,4年生ぐらいからずっとダンスをやっていたんですけど、最終的にハウスダンスに落ち着いたこともあってハウスミュージックもずっと聴いていましたね。ただ、中3から高校生にかけてバンドにも傾倒していくんです。きっかけはL'Arc~en~Cielだったんですけど、それで「バンド、めっちゃ格好良いわ」となって。その流れでマルーン5を聴いたときに「え? ダンスとバンドが融合してるじゃん。俺も融合したいな」と思ったんです。

--それが今のC SQUAREDの音楽性のルーツになっているんですね。

Tomoya:そうですね。ただ、バンドを始めたばかりの頃はフォール・アウト・ボーイみたいなことをやっていたんですけど、最初はダンスとバンドの上手い混ぜ方がよくわからなかったんですよ。それでなかなか体現できなかったんですけど、DTMをやるようになってから混ぜ方が徐々に分かるようになってきて、今に至る感じですね。僕の作りたい音楽はわりとダンス寄りなんですけど、なんか作っていくうちにバンド側に行っちゃう。なので、僕の作り始めたときのヴィジョンとは全く違うモノになっちゃっているんですけど、それはそれで面白いなと思っていて。

--では、自分でも最終的にどんな曲に仕上がるか読めないんですね。

Tomoya:すごくクリアーな打ち込みを選んだほうがダンスミュージックらしくはなるんですけど、そこで僕は「カッティング入れたいな」と思っちゃったりするので、そうするとバンドサウンドになっちゃう。でも、そういう感覚と理想のズレみたいなモノを楽しんでいますね。今回のニューシングル『Stargazer』に関しても、制作時にロッド・スチュワートをめちゃくちゃ聴いていたんですけど、ゆえにただのダンスミュージックに収まってない感じになったのかなって。

<「2年後に再会しよう」C SQUARED結成は『ONE PIECE』の影響!?>

--そうした様々な音楽性をミクスチャーしたモノが今回の『Stargazer』含めC SQUAREDの楽曲になっていると思うんですけど、いずれも難解な音楽ではなくポップミュージックに昇華しているところもひとつの特徴なのかなと。

Tomoya:毎回「ポップミュージックにしよう」と心掛けています。そのイメージを大事にしておかないとワケわかんない曲が出来ちゃうんで(笑)。意味不明な構成のマニアックな曲になってしまう。

--それはそれで聴いてみたいですけどね(笑)。

Tomoya:そういう曲はもっとC SQUAREDが良い感じの状況になって、誰もソレをストップしなくなったらアルバムのどこかにしれっと入れたいですね(笑)。トラックを作るのが結構好きなんで、インストのダンスミュージックとかも作れるとは思うんですけど、でもバンドである以上は歌詞も書かないと何が伝えたいのか分からなくなっちゃうと思うんで。

--そういう意味では、C SQUAREDというバンドありきの音楽性になっていると思うんですけど、このバンドはそもそもどういった経緯で結成されたんですか?

Tomoya:カト・シン(g)が高校の後輩で、彼とC SQUAREDの前身となるバンドを組んでいたんです。そのあとに「上京して本格的にバンド活動をしたい」と思ったんですけど、親に反対されて「アメリカに行け」といきなり言われて。でも「行かせてもらえるんなら行きますよ」みたいな感じで、カト・シンたちとは「2年後に東京で再会しよう」と約束したんです。その頃、ちょうどマンガ『ONE PIECE』がシャボンディ諸島編で麦わらの一味が「2年後に再会しよう」みたいな流れだったんですよ(笑)。

--頂上決戦後にみんながバラバラになって、ルフィがジンベエに鍛えられているあたりですね(笑)。

Tomoya:俺も「アメリカ行って鍛えてくるぜ」みたいな感じで(笑)。

<ホームパーティーに行きまくる日々=本場のダンスミュージック吸収>

--実際に2年後に再会したんですか?

Tomoya:ハリウッドにある音楽専門学校に通っていてたんですけど、そこでの生活が楽しすぎて2年過ぎても帰らなかったんです。そしたら当時ベースだった奴から電話がかかってきて「約束が違う。バンドしたいから早く戻ってきて」とめっちゃ急かされてまして(笑)。ただ、いざ日本に帰ってみたら、ベースはメタルバンドにハマちゃっていて、結局一緒にバンドはやれない感じになって。で、ギターのカト・シンに会いに行ったらまず家からギターが無くなっていたんですよ。大学に行ってから呑みバカみたいになっていて。俺はアメリカでいろいろ音楽を学んで戻ってきていたので、そこでブチギレるわけです。で、カト・シンを改心させるんですけど、メンバーは他にいなかったからデモを作ってメンバー募集の掲示板に載せることにして。それで連らくれたのがKen(b)とユースケ・イスタンブール(dr)だったんです。そこから5,6年ぐらいC SQUAREDとして活動してますね。

--ちなみに、アメリカの音楽専門学校ではどんなことを学んだんですか?

Tomoya:最初は全く英語が話せなくて「Yes」と「No」しか言えない感じだったので、まずは語学学校とかで英語を学んで。それでサンタモニカカレッジの音楽課みたいなところに行ってみたんですけど、俺がテスト受けているときに銃乱射事件が起きて「めっちゃヤバいじゃん」と思って、だからハリウッドのMIという音楽専門学校に編集したんです。そしたら、ジェシー・Jのところでギターやってる人とかPaledusk(ペイルダスク)のギターとかスゴいプレイヤーがたくさんいたから刺激的で。そんな環境下で歌から音楽理論から何から何まで勉強させてもらって、あとはホームパーティーに行きまくる日々(笑)。そこで本場のダンスミュージックを吸収したと言っても過言ではない。日本だとクラブに行くしかないんですけど、アメリカは家でビックリするぐらいの爆音でダンスミュージックを浴びるんで。

--日本だと「踊ろうぜ」と言っても「いや、そんな環境で育ってきてないじゃん」ってなるけど、アメリカだと日々の生活レベルでダンスミュージックと共に遊んでいるから、プレイヤー側になっても自然と踊らせるグルーヴを生めるわけじゃないですか。それを習得できたのは大きいですよね。

Tomoya:めちゃくちゃデカかったです。その経験が今のC SQUAREDの音楽性にも繋がっているので。

--バンド結成当初から今の音楽性ではあったんですか?

Tomoya:最初は全然違う音楽をやっていたんですよ。2ビートで歪んだギターとか鳴らしていて、歌詞の内容も今と全然違いましたね。母親が動物の保護とかやっていることもあって動物殺傷反対の歌とか作ってましたし、もっと重いやつだと「世界が崩壊していくよ」みたいな意味分かんないことを歌ったり(笑)。だからラブソングとかまったく歌っていなかったんですけど、今は逆に「LOVE」をテーマにした歌詞ばかり書いています。どこかのタイミングで「結局、全部LOVEじゃん」と思ったんですよね。それこそマイケル・ジャクソンもそうですけど、気付いたらLOVE&PEACEに至っていた。

<コロナ禍である今の時代にフィットした作品『Stargazer』>

--どんな思想の変遷の中でそこに至ったんですかね?

Tomoya:あらゆる出来事ってLOVEから発生していると気付いたんですよね。何かを訴えたり、誰かと争ったりすることさえLOVEからスタートしているわけじゃないですか。愛する何かの為に起こっているアクション。「じゃあ、すべてラブソングになるじゃん」と思ったんですよね。僕らが農村みたいなところで日々暮らしていたとして、そこで何かを歌うとしたら、好きな人に対しての想いだったりすると思うんですよ。それは恋愛に限らず、失ってしまった大切な人に対してだったり、そういうLOVEの対象についてしか歌わないんじゃないかなって。それでLOVEについてしか歌えなくなっちゃったので、今は逆に他のテーマについても書けるようにしなきゃと頑張っています(笑)。

--今回の新作『Stargazer』はどんな想いから生まれているんでしょう?

Tomoya:尊敬していたり好きだったりする人って当然魅力的なんですけど、当の本人はそんな自分に自信がなかったりするじゃないですか。社会に出て悩んで落ち込んだりしている。でもその人に敬意や好意を抱いている側からしたら「こんなに尊敬に値する素晴らしい人なのに、本人はそれに気付かず落ち込んでいる。もったいな。イヤだな」と思うじゃないですか。だから『Stargazer』はそういう人たちに対して「もっと自分を解放して。僕はこんなにリスペクトしているんだよ。だからもっと自信を持って生きていってください」みたいなメッセージを込めた楽曲ですね。この曲自体は2年ぐらい前からあってアレンジを変えたり、歌詞も変えたりしながらようやくリリースに至ったんですけど。

--ということは、ここ1年のコロナ禍のムードみたいなモノが歌詞に反映されていたりもするんですかね? 今の話を聞いて「コロナ禍によって自分らしくいられなくなっちゃった人ってたくさんいるよな」と思いまして。

Tomoya:影響は受けているでしょうね。コロナ禍ってすごく長く続いているじゃないですか。半年ぐらいだったら、ちょうど自分を見つめ直す良い機会になっていたと思うんですけど、1年以上続いちゃうとどうしてもそこから脱線しちゃうというか、自信を喪失するような状態に陥ってしまう。ただ、そこで逆に自信を持って生き抜いていると、コロナ禍が終わったときにソレが強みになると思うんですよね。そういう意味では、今回の『Stargazer』はコロナ禍である今の時代にフィットした作品になっているんじゃないかなと思いますね。

--Tomoyaさん自身は、コロナ禍の日々はどんな風に過ごされていたんですか?

Tomoya:コロナ禍になる前は週に2,3本のペースでライブがあったりして、ずっと走り続けていたので、急にパッと立ち止まることになった感覚だったんですよね。それによって僕は考える時間が増えたので、そこでいろいろ反省することもできましたし、自分的には成長できたと思っているんですよね。ただ、先程話した通り、コロナ禍がめちゃくちゃ長かったんで、それによって結構病みまくって……。で、すぐ酒に溺れちゃうタイプなので、年中無休でベロベロでした(笑)。そうなると当然ながら体調も崩しちゃうので、まわりの尊敬する人たちに相談したりもしていたんですけど、全員回答はいっしょで「ライブできてないからじゃね? ライブしたら元通りになるよ」っていう。なので、6月18日の下北沢Flowers Loftでのライブは楽しみですね。めちゃくちゃ久しぶりの有観客ライブになるので。

<日本人だからこそ鳴らせる音楽で【Coachella】のステージに立つ>

--では、最後に、C SQUAREDの夢や野望があったら聞かせてください。

Tomoya:バンドとしての野望は、いつか【Coachella(コーチェラ・フェスティバル)】に出たいですね。あれに出演できるぐらいデカいバンドになりたい。日本人で出ているアーティストってあんまりいないんですよね。あれのヘッドライナーに選ばれるって世界トップクラスじゃないですか。そこまで辿り着きたいです。でも、海外の音楽に寄せてそこへ行きたいわけじゃなくて、できれば日本語でそこまで行きたい。例えば、ブラックミュージックってブラックの人たちのバックボーンとカルチャーがあるからブラックミュージックになるんですよね。だから僕らに本物のブラックミュージックは鳴らせないんですよ。真似事しかできない。で、海外の人からしたら日本人の音楽はイエローミュージックと揶揄されるわけですけど、でも僕はソレを誇って表現していきたい。日本人だからこそ鳴らせる音楽で【Coachella】のステージに立つのが夢ですね。

Interviewe:平賀哲雄


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