マリリン・マンソン、ライブ中に撮影スタッフへ嫌がらせ行為をした容疑で逮捕状が出される
マリリン・マンソン、ライブ中に撮影スタッフへ嫌がらせ行為をした容疑で逮捕状が出される

 2019年に米ニューハンプシャー州(NH)で開催したコンサートで女性ビデオグラファーに唾を吐くなどした行為が軽犯罪にあたるとして、マリリン・マンソン(本名ブライアン・ヒュー・ワーナー)に逮捕状が出された。

 ニューハンプシャー州警察(NHPD)が2021年5月25日にFacebookに投稿したところによると、52歳のマンソンは単純暴行行為による2件のA級軽罪に問われている。2019年8月18日にロブ・ゾンビとの【Hell Never Dies】ダブル・ヘッドライナー・ツアーの一環として、Bank of New Hampshire Pavilionでライブを開催したマンソンは、NHの会社から業務委託されてステージ前の撮影ゾーンにいたビデオグラファーに対し、唾を吐いたり、鼻くそを飛ばすなどの嫌がらせ行為を繰り返したという。

 NHPDの声明には、「ワーナー氏、彼のエージェント、そして弁護士はかねてよりこの令状について把握しているものの、彼がニューハンプシャー州に戻って係争中の訴えに対応しようという努力がみられていない」と記載されている。マンソンは現在複数の女性から性的虐待などの告発を受けているが、この件に関しては性的な意図はなかったと警察は確認しており、逮捕状が出されたことは“有罪の推定ではない”と強調している。A級軽罪で有罪になった場合、1年以下の懲役と2,000ドル(約20万円)以下の罰金が課せられる可能性がある。

 マンソンの弁護士であるハワード・キングは米ピープル誌に対し、「マリリン・マンソンのコンサートに行ったことがある人なら誰でも分かっていることだが、彼はステージで、特にカメラの前で挑発的に振る舞うことが好きだ。この軽罪の主張に関しては、我々が会場のビデオグラファーから、少量の唾液が腕にかかったとして35,000ドル(約380万円)を請求された後に追及されたものだ。我々は被害の証拠を出してほしいとお願いしたが返事がなかった」と声明でコメントした。キング弁護士は申し立てが“ばかげている”と述べつつも、当局に全面的に協力していると主張している。

 ピープル誌には、コンサート会場で事件が起きた瞬間を目撃していたファンや警備員の証言も載っている。ファンの一人は、「(マンソンは)至る所に唾を吐き散らかしていて、彼女のカメラに一度かかってしまったんだ。彼女はイラッとした表情でそれを拭き取った。彼はそれに気づいて、わざと彼女のカメラに唾を吐き続けた。最終的に彼女を完全に怒らせてしまったのは、彼がステージから降りて2、3フィートの距離まで近づいて、カメラではなく彼女に向けてデカい鼻くそを飛ばしたことだったと思う。彼女は激怒してうんざりした様子でその場から激しい勢いで去り、彼はただ笑っていた」と振り返っている。

 マンソンのコンサートでは、聖書を焼くような演出のほかにも、唾を吐いたり鼻水を飛ばしたりする行為はよくあることだ。

 また、ピープル誌によると、現場で警備を務めていたという人物が、「あれが起きた時その場にいたけれど、彼にあれをやられて彼女は激怒していた。彼は何回か彼女に唾を吐いて、カメラにすごく近づいたかと思ったらデカい鼻くそを彼女に飛ばした。あの後、彼女はカメラを床に叩きつけそうな剣幕だったな」と、自身のFacebookに投稿している。